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転載元:クズの俺が父親になった話


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470 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/17(木) 00:43:06.24 ID:x6B3BH20O.net
今日は少しで申し訳ないが書きます

続き
携帯のバイブで仕事を途中で抜け出していたのを思い出した。
しまった。
やはり社長からだ。

俺「すいません。
連絡せずサボっちゃいました。」

クビになることは間違いない。社会人失格だよな。
472 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/17(木) 00:46:58.44 ID:x6B3BH20O.net
社長「おい俺!
心配したぞ。
何やってたんだ?」
俺は社長に今日の出来事を全て話した。

社長に今すぐ会社に来るよう言われた。
会社にはもう社長以外誰もいない。
当然なんだが。

ソファーに恐い顔で座る社長。




473 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/17(木) 00:48:59.80 ID:x6B3BH20O.net
俺「本当にすいません。
申し訳ありませんでした」
怒られても仕方ない状況。
謝るしかない。
せっかく雇ってもらったのに、いい加減な自分を呪った。

社長「おい俺?
飯食ったか?」
俺「いやまだ。」
社長「よし。
なら飯行くぞ」

何も言ってこなかったが、この状況と社長の太い声がマッチして妙に凄みを感じた。

そして俺とハルは社長に連れられ定食屋に入った。
475 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/17(木) 00:50:36.76 ID:x6B3BH20O.net
最近は不景気だとか、奥さんがうるさくてかなわないって話を社長は淡々としてきた。
まるで何もなかったように、
仕事をサボった事には何もふれてこなかった。
その時は変に緊張したよ。

俺「すいません。
やっぱり俺クビですよね?」

社長「ん?

バカか。
クビにはしねーよ。
さっさと食って行くぞ。」

俺「はい…」
クビにならないと聞いて少し安心した。
ハルにご飯を食べさせて店を出た。
476 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/17(木) 00:52:47.40 ID:x6B3BH20O.net
みんなありがとうな。感謝。

続き
社長に車に乗るよう言われたので車に乗った。
社長は何も話さない。
車内は無音で、シーシーと社長が口に入れた爪楊枝の音だけが聞こえた。
ハルはウトウトしている。

俺「あの…どこ行くんすか?」
口を開かない社長に、黙ってついていくことにした。
477 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/17(木) 00:53:56.42 ID:x6B3BH20O.net
車が来たことないアパートの前に停まると、付いて来るように言われた。
そのアパートの一室を開けると、
社長「ここ使え」
と社長が言ったんだ。

俺「どう言うことっすか?」

社長「ここわ俺が嫁と喧嘩した時に使う別宅だ。

お前に貸してやる。」
478 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/17(木) 00:55:22.52 ID:x6B3BH20O.net
最初は社長の言葉を理解出来ず、いまいち状況が掴めなかった。
でもそう言うことなんだ。
俺は社長の親切に思わず泣いてしまった。
俺「クッ…
本当にいいんすか…?」

社長「あーいいよ。
家具も使っていい。

その代わり家賃はもらうぞ。」
481 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/17(木) 00:56:23.73 ID:x6B3BH20O.net
俺「すいません…エグッ
本当に…ありがとうございます…エグッ」
本当に嬉しかったんだ。
やっと住む家が出来たってこともなんだけど、何より社長の優しさが痛い程伝わった。

社長「バカ野郎。
大の男が泣くな。

そんな泣き虫で子供なんて育てられねーぞ」
俺「はい…エグッ」
484 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/17(木) 01:01:59.43 ID:x6B3BH20O.net
俺「何で他人の俺なんかに…ここまでしてくれるんすか…?」

だってそうだろ?
まだ一月も働いてないバイトなんだぞ俺は。
信じられなかった。
485 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/17(木) 01:05:12.28 ID:x6B3BH20O.net
社長「アホ。
他人じゃねーだろ?
お前はうちの従業員だ。
お前は若いのに根性もあるしよ。俺は買ってるんだよ。

それに、一緒に汗かいて一緒に飯食ってんだろ?
もう俺の家族みたいなもんなんだから面倒みてやるのは当たり前じゃねーか。

それと礼なら山下に言え。
あいつお前のことも、お前のガキのことも心配してたからな。
クビにしないでくれーって頼んできやがってよw
最初からクビにするつもりもなかったけどなw」
486 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/17(木) 01:06:11.63 ID:x6B3BH20O.net
何から何までお世話してもらった。
せっかくもう泣かないって決めてたのにな。

社長に礼はいらないから仕事で返せと言われ、明日はゆっくりしろと言われ1日休みをもらった。
488 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/17(木) 01:08:19.47 ID:x6B3BH20O.net
俺は今まで大人が嫌いだった。まあ俺も大人なんだけどな。
信用できるやつもいなかったし、他人からこんなに優しくされたことなんてなかった。

佐々木先生やカズエおばさん。社長や山下さん、みんなが俺なんかに優しくしてくれる。
今まで人生を損して生きてきたんだなって思った。

この人達は見返りも求めずに俺に優しくしてくれた。
本当に信用できる人達だ。出会えたことに感謝したい。

グズな俺は、こう言う人達とのであいのおかげで、少しずつ成長できたんだと今は思う。
489 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/17(木) 01:09:45.26 ID:x6B3BH20O.net
俺は一人で生きていけるなんてずっと強がってたんだよ。
でもそうじゃないって分かった。
まわりに助けられ、支えられ、こうやって生きていけてるんだと気付かされた。

それとハル。
ハルが何よりも俺を強く支えてくれてるんだって思うんだ。
もう一人じゃない。
ハルの存在は大きい。
こいつがいるんだから生きていける。
そう思った。

少しボロでワンルームの小さな部屋だったけど、俺とハルには十分すぎる部屋だった。
490 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/17(木) 01:13:23.72 ID:x6B3BH20O.net
翌日、俺とハルは電車に乗って買い物に行った。
天気も良く朝からハルは上機嫌だ。

ハル「でんさー?」
俺「うん電車。
次のに乗ろうな」
ハル「でんさーのるーwキャッキャッ」
楽しそうにするハルを見て少し幸せな気分になった。
491 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/17(木) 01:18:07.40 ID:x6B3BH20O.net
生活用品を買おうと色々見ていると、いつの間にかハルが何かを抱きかかえて歩いていた。


俺「どうしたそれ??」
ハル「でんさー?」
どこで見つけたのか、ハルはおもちゃを持っているようだ。でも、電車のおもちゃと思ってバスのおもちゃを間違って持っているようだ。

俺「それバスだw」
ハル「ばすー?」
俺「うん。電車はこっちな?」
と言っておもちゃ売り場にある電車のおもちゃを見せた。
492 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/17(木) 01:20:10.17 ID:x6B3BH20O.net
ハル「いやーー」
大きな声。
どうやら電車より大きなバスのおもちゃを気に入ったみたいだ。

そう言えばハルにおもちゃなんて買ってやったことないな。
普通の父親らしいこともしてあげたことない。

そのバスのおもちゃを買ってあげることにした。
493 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/17(木) 01:21:33.33 ID:x6B3BH20O.net
帰りの電車、ずっとバスのおもちゃを大事そうに抱えるハル。

ハル「でんさーw
でんさーwフンフンフンフン♪」

家に帰る前公園の砂場で一緒に遊んだ。
山作ったり、穴掘ったり。ハルはバス走らせたりして。
ハル「でんさーw
でんさーのるーwキャハ」
まだバスを電車だと思ってるんだ。
その笑顔がたまらなく愛おしかった。
494 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/17(木) 01:22:24.93 ID:IE8XdJrb0.net
楽しいひとときにホッとするぜ
495 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/17(木) 01:22:57.47 ID:x6B3BH20O.net
なんだかこうやって、何も考えず二人でゆっくりしたのは初めてかもしれない。
満たされた気持ちになった。

俺もハルも泥だらけだ。

俺「ハル?風呂行くか?」

ハル「おぷろいやー」
ちょっと怒るハル。

部屋に風呂がなかったので、ハルと近くの銭湯に行った。
ハルはすごく風呂嫌いなんだけど、初めての銭湯にはしゃいでた。
496 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/17(木) 01:24:37.67 ID:x6B3BH20O.net
二人で一つの布団に横になる。
ハルは今日買ったバスをしっかり抱いて寝てた。
遊び疲れたんだろう。
穏やかな寝顔だ。
初めて買ってあげたおもちゃ。相当気に入ったみたいで俺も嬉しかった。

ここはもう俺とハルの家なんだ。
ようやく落ち着けたことに安堵した。
これからは少しずつだけど、家庭らしい家庭を作ってやろう。ハルのために。
498 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/17(木) 01:26:28.92 ID:x6B3BH20O.net
今日まで色んな出来事があった。
何度も挫けそうだったけど、ハルの存在がいつも俺を助けてくれた。
なんとかやってこれたんだな。これ以上下はないだろうってくらいの底辺を味わったけど、
でももう大丈夫だ。
そうだよな?

俺は自分に言い聞かせるようにして目を閉じた。

こんな小さなことが、こんなに幸せに思えるなんてな。
ずっとこの幸せが続いたらいいなと切に願った。

でも、これからが俺にとってもハルにとっても本当に大変になることを、この時はまだ知る由もなかった。
499 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/17(木) 01:27:23.62 ID:K2eHANVB0.net
まだ大変になんのかよ・・・

ハルタソ〜
500 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/17(木) 01:28:38.39 ID:x6B3BH20O.net
今日はここまでにします。
遅くまで待っててくれた人達ありがとう。
そして本当にすまん。
もう休ませてもらいます。
501 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/17(木) 01:29:28.83 ID:K2eHANVB0.net
おつかれ
ゆっくりやすんでくれ
明日も頑張ろうな!
505 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/17(木) 01:33:26.56 ID:jN4ruPSk0.net
文章読み易い。
支援



最後まで書き終えてほしい。
557 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 00:53:00.89 ID:+vWUIxCFO.net
すまん書きながらいつの間にか眠ってしまってた。
ずっと一緒さって歌聞いてたらついつい泣いてしまうんだ。
で寝るパターン。

とりあえず中途半端ですまんが少し書く。
558 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 00:53:56.62 ID:+vWUIxCFO.net
「中度の自閉症ね。」
そう告げられた。

新生活を始めて、2ヶ月が過ぎようとしていた。

今俺は児童精神科のある、医療機関に来ている。

俺「すいません。
俺バカなんでよく分かりません。

ちゃんと説明してもらえますか?」

話しは1ヶ月前にさかのぼる。
560 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 00:54:56.10 ID:+vWUIxCFO.net
佐々木先生「ハルちゃんのお父さん。
明日は参観日ですが、来れそうですか?」

俺「はい。
大丈夫です。休みもとってあるんで」

仕事も順調で、ハルも保育園に通い始めた。
明日は参観日と言うことで、前もって仕事も休みをもらっていた。

佐々木先生「ハルちゃん良かったねーw

パパ来るってw」
ハル「パッパーw
パッパーw」
561 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 00:56:01.66 ID:+vWUIxCFO.net
1日保育園でのハルを見れると言うことで楽しみにしてた。

参観日の日、
ハルは俺がいることでもあって少し落ち着きがなかった。

朝の挨拶から始まり、散歩、給食、お昼寝、お遊戯と言う感じで進行していく。

ハルは俺のところに何度も来て。
ハル「かえどー。
かえどー。」
と言って手を引っ張ってきてた。

その度先生が来て連れ戻していく。
佐々木先生「ハルちゃんまだ帰らないよーw
みんなでお歌唄おうねw」
562 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 00:57:18.19 ID:+vWUIxCFO.net
俺が保育園に来るのは、送り迎えの時だけだから仕方ないことなんだけど。

1日があっという間に終わった。
けど俺は何かモヤモヤしたものが残ったんだ。

まわりが帰宅準備をする中、俺は佐々木先生に声をかけた。
俺「先生ちょっとお話出来ますか?

ハルのことで」
563 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 00:59:49.91 ID:+vWUIxCFO.net
園児全員が帰宅した後、教室で佐々木先生と話すことになった。

ハルは楽しそうに積み木で遊んでいる。

佐々木先生「すみません。遅くなって。

で、お話ってなんですか?」

俺「あの?その?
ハルなんですが…」
何て聞けばいいのか考えながら、
俺「みんなハルと同い年ですよね?

ハルってまわりの子達と比べて、
ちょっと違うような気がするんす。

見た目とかじゃなくて…」
何て言っていいのか分からない。
564 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:00:47.57 ID:+vWUIxCFO.net
佐々木先生「成長がですか?」
そうだ。それだ。
俺「そ、そうです」

佐々木先生「お母さんから何も聞いてないんですか?」
俺「えっ?はい…」

サリナが知っていたこと。俺は殆ど家に帰ってなかった。知らないことなんて山ほどある。

俺「聞いてないって言うのは?」
佐々木先生「お母さんがお家からいなくなる前に、
そう言う話ししなかったですか?」
566 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:03:22.58 ID:+vWUIxCFO.net
俺は佐々木先生に、サリナがいなくなるまでの期間、ずっと家に帰ってなかったことを話した。

佐々木先生「そうだったんですね…」

俺「ちょっと引きますよね。

本当すんません」

佐々木先生「謝らなくていいです。

ハルちゃんは、確かにまわりの子より成長は遅いですよ…あっ!」
567 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:04:51.49 ID:+vWUIxCFO.net
佐々木先生は何か思い出したように、手帳を机に出した。

佐々木先生「たしか…
あっ来月の4日に児童精神科の検診がありますよ。

ハルちゃんの。

私も同伴するつもりだったから、その時にきちんと話しましょう。」
568 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:09:24.09 ID:+vWUIxCFO.net
この時のハルは3歳だった。

今までハルが普通で当たり前に成長してると思てったんだよ。

でも、参観日で見た回りの子達は、ある程度言葉を理解し、ある程度会話が出来てた。
オムツも取れ、当たり前のことを当たり前にしてたんだ。
でもハルはそれとは違う。
同じ3歳の子達と比べてあきらかに成長が遅れてた。
570 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:10:27.08 ID:+vWUIxCFO.net
俺はハルのために頑張ってたつもりだ。
でも本当にそうなんだろうか?
結局自分の為だったのかもしれない。

だって息子の成長が遅いことに気付かない親なんていないだろ。
どんだけ無関心なんだって言われてもおかしくない。
572 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:11:28.43 ID:+vWUIxCFO.net
佐々木先生は誤解をまねくといけないから、きちんと専門家に説明してもらってほしいと言ったけど、毎日モヤモヤしていた。

男の子は女の子に比べて成長が遅いと聞いことがある。そんな感じなのかなと少し軽く考えてた部分もあった。

それでももし何か大きな病気で、今後ハルの将来に障害があるのならと、考えるだけでやりきれない気持ちになる。

それなりの覚悟は必要だと思った。
573 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:12:42.75 ID:+vWUIxCFO.net
当日、地域にある医療機関にハルを連れて行くとに。
佐々木先生とは現地で合流した。

そして検診が始まる。
ハルをおもちゃで遊ばせたり、身体検査などをした。
その後専門の先生が
、俺と佐々木先生に普段のハルの様子を質問してきた。
574 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:12:55.64 ID:fH3K6gdM0.net
3歳ならしっかりしてくるよな
会話を楽しんだり、積み木とかで遊んだり
575 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:14:12.85 ID:+vWUIxCFO.net
先生「中度の自閉症ね」

先生は50前後の眼鏡をかけたおばさんだが、どうやらこの分野では名のある人らしい。

俺「すいません。
俺バカなんでよく分かりません。

ちゃんと説明してもらえますか?」

一言自閉症と言われても、俺の頭じゃ理解できない。

先生「発達障害よ。」

俺「発達障害?」

前回サリナが来ていたらしく、
その時に自閉症と診断されたらしい。
先生は俺がハルの自閉症を初めて知ったことを知り、1から説明してくれた。
577 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:16:03.25 ID:+vWUIxCFO.net
俺「でも、
だからって普通の子じゃないわけじゃないっすよね?」

先生「これから先、どう成長するかはまだ分からないの。

でもね、これからもっとまらりの子達と差は離れて行くわよ。
それがどう言うことか、お父さんも理解していかないといけないわ」

途中から、先生の話しが耳に入ってこなかった。
578 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:17:01.88 ID:+vWUIxCFO.net
俺は放心状態だった。

先生「次は半年後ね。
その時のハルちゃんの様子を見て、これからの進路を決めていきましょ」


佐々木先生「お父さん大丈夫ですか?
元気だして下さい。」
検診が終わると、そう言って佐々木先生は保育園に戻っていった。
帰り、院のそばの公園でハルを遊ばせ、まだボーっとする頭を整理する為ベンチに座り込んだ。
579 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:18:17.59 ID:+vWUIxCFO.net
俺「ふぅー」
何ヶ月ぶりだろう。辞めていた煙草で一服する。

ハルは楽しそうに滑り台で遊んでいる。

先生の言葉を思い出していた。
先生「ハルちゃんを叱ったり否定したりしちゃ絶対に駄目よ。

ハルちゃんはそれだけで傷つくの。」

俺は何度もハルを怒鳴ってきた。
初めて二人で過ごした夜も、カズエおばさんの家で悪戯したと思った時もだ。
ハルにはそれが何でか分かってないのにな。
ただ傷つけただけ。
きっと辛かっただろう。
580 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:20:44.75 ID:+vWUIxCFO.net
先生「あまり遠くに行ったり、知らない場所に連れて行くのも駄目よ。

不安でパニックになって辛いだけだから。」

先生の一言一言がムネに突き刺さる。

ずっとずっと連れ回してた。
その度泣いたり叫んだりしてたのを覚えている。

ハルのそ時の気持ちを少しでも気づいてやれなかった。
俺はハルにただ辛い想いばかりさせていたんだ。
本当にグズだ。

俺は下を向き、頭の中で何度も何度も先生の言葉を思い出した。

最低な父親だ。
582 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:25:20.38 ID:+vWUIxCFO.net
自分を責めるしかなかった。
どれだけハルを苦しめてきたかを考えると、ムネが張り裂けそうだった。

「お父さん大丈夫ですか?」
誰かが優しく背中をさすってくれた。
佐々木先生だ。

佐々木先生「やっぱり心配になって、
戻ってきちゃいましたw」
優しい笑顔で俺に話しかけてくれた。
583 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:27:44.68 ID:+vWUIxCFO.net
俺「大丈夫です…」

するとハルが近づいてきた。
ハル「パッパー、イタイの?」
俺の事心配してくれてるのかな。
その純粋な瞳に心は打ち砕かれた。

俺はボロボロ涙を流した。
人前なのに恥ずかしさなんてぶっ飛んでた。

俺「ハルーごめんな。
パパ最低だなー。」

俺はハルを強く抱きしめる。
584 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:29:54.71 ID:+vWUIxCFO.net
佐々木先生「落ち着いて下さい。
ハルちゃん苦しいですよ」

俺「俺のせいなんす。
俺が全部悪いんす」
俺はただただ泣いた。叫んで。

何もかも俺のせいなんだ。
ハルがこうなったのも、ハルが辛い想いしてきたことも。

これからだってそうだ。
大きくなって自分がまわりと違うことに気づいた時に、きっとハルは傷つく。

俺がグズでロクなやつじゃないから、
ハルがこうなってしまったと思ったんだ。

ハルがあまりにも可哀想じゃないか…
585 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:31:52.81 ID:+vWUIxCFO.net
俺は一生分泣いたんじゃないかってくらい泣いた。

その時は、自分への怒りとか後悔とかで泣くしかなかったんだよ。

先生は何も言わず、落ち着くまでずっと背中をさすってくれていた。
ハルは俺の横にちょこんと座り頭をヨシヨシしてくれていた。
587 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:32:48.37 ID:+vWUIxCFO.net
俺「恥ずかしいとこ見せてすいません…」
ようやく落ちついた。
泣きすぎたってのもあるけど、何だか少しスッキリしてた。

佐々木先生「いいえ。
男の人がこんなに泣くの見るの初めてかもですw
ハルちゃんもだよねー?w」
ハル「ねーw」

佐々木先生「お父さんのせいじゃないですよ。

先生も言ってたでしょ?

生まれ持った性格だって。
それにハルちゃんにはお父さんしかいないんですよ。」
588 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:33:59.32 ID:+vWUIxCFO.net
俺「分かってます。こんな駄目な奴が父親で大丈夫なんすかね?」

佐々木先生「わたし初めてお父さんと会った時、正直本当にお父さん?
って思ったんですw
なんかチャラいなーって。

他の園児のパパって、雰囲気とか面構えとかでパパって分かるんですけどね。
お父さんは全然そう見えなかったです。」
590 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:35:30.41 ID:+vWUIxCFO.net
俺「……」

佐々木先生「でも、今のお父さんはパパですよw
パパの顔してますwあの時のお父さんとは全然違う。
見違えましたよ」

俺「ありがとうございます…」

佐々木先生「それにハルちゃんだってきっと幸せですよ。

お父さんが守ってくれてるから。

お迎えに来る時に見せる笑顔なんか、本当に幸せそうに見えます。」
591 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:37:17.12 ID:+vWUIxCFO.net
俺「はい…」

佐々木先生「だから頑張りましょ。
わたしも協力します。

ずっとハルちゃんが笑顔でいられるだけで十分じゃないですか?
ハルちゃんはハルちゃんです。
今まで通り愛してあげたらいいじゃないですか?」

そう言われハルを見た。
ハルは大好きなラムネを頬張り満面の笑みだ。

また涙が零れた。
佐々木先生の言葉に救われた。ハルの笑顔に救われた。

先生が言ってたな、ハルちゃんを可哀想なんて思っちゃいけないって。
592 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:41:02.61 ID:+vWUIxCFO.net
本当そうだ。
可哀想なんて思う俺は父親失格だ。

どんな障害があってもハルはハルだ。

俺はハルには俺みたいな大人になってほしくないと思っていた。
将来自分の夢を持って、それを叶えてほしいと考えていた。

でもそんな先のことどうだっていいじゃないか。

どんな未来でも、ハルがただ笑顔で過ごせれば。

今のこの笑顔を失わないために俺が頑張ればいいんだ。
今以上に愛情をそそげばいいんだ。

何があっても、
絶対にこの笑顔を守ろう。
そう誓った。
593 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:49:03.39 ID:+vWUIxCFO.net
それから少しずつだけど、俺も変わっていった。

料理を始めた。
料理なんかしたことなかったけど、
ハルの為にちゃんとした物を食べさせたかった。

サリナの親に会いに行き、 今までの事を含め謝罪しに行った。
最初はすぐ追い返されてたけどな。

何度も土下座した。
許してくれるまで何度も通った。

ハルのおじいちゃんおばあちゃんなんだ。
少しずつだけど心を開いてもらえるようになった。

ハルが可愛くて仕方ないらしい。
和解とまではいかないが、これからはハルのために協力すると言ってくれた。
594 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:49:54.58 ID:+vWUIxCFO.net
すまん。
限界がきたので寝ます。
いつもみんなありがとう。
595 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/18(金) 01:51:14.62 ID:vthVu/lh0.net
1かっこいいな。ありがと、ゆっくり休んでな
600 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/18(金) 02:17:44.82 ID:2IYMHp6l0.net
がんばれ!
めっちゃ楽しみにしてる!
620 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/18(金) 12:07:10.84 ID:euUoXdgW0.net
まさかの展開なんだが…
こればかりは誰も悪くないよな

毎日楽しみにしてます
1は本当におつかれさま!
653 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/19(土) 18:00:40.66 ID:ywTmWPyk0.net
一気に読んで涙とまらんかった
私も色々あり小さい子ども抱えて半ホームレスしたけどその時を思い出した
うちの息子も2才半だけどまだ二語三語文しか話さない
これ昔の話かもしれないけど、ハルくんが今元気で楽しくやってるならそれで良い
>>1さん大変だろうけどお互い頑張ろう
674 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 04:37:11.78 ID:LwQCgtEKO.net
すまん昨日はこれなかった。
みんな色々レスありがとう。
変な時間に目が冷めちまったので続きを書いて行きます。
675 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 04:40:18.99 ID:LwQCgtEKO.net
ハルと過ごす初めてのクリスマス、
小さなツリーにショートケーキにロウソク。

ハル「おたんじょーび?おたんじょーび?」
と言って喜んでいたハル。

クリスマスだけど、ハッピーバースデーの歌を唄ったのを覚えている。

すごい喜んでたよ。本当。
676 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 04:41:33.71 ID:LwQCgtEKO.net
正月にはサリナの実家やカズエおばさんに挨拶に行った。
カズエおばさんは退院して元気そうだった。

ハル「こににちわ」
義母「こんにちわねw

上手ねーw」
ハルは元気に挨拶出来て誉められてた。
ずっと練習してたんだ。
出来て良かった。
677 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 04:42:51.54 ID:LwQCgtEKO.net
進級すると、ハルの為に園が個別で一人先生をつけてくれる事になった。
その際には佐々木先生が名乗り出てくれたらしく、担当が佐々木先生になった。

ハルも佐々木先生に懐いてたし、本当に良かった。
で、感謝もした。


休みの日が合えば、佐々木先生の進めで発達障害などのサークルや集会に行くようになった。

色んな問題を抱えた親子さん達が集まり、情報交換をする。
本当に勉強になったし、勇気を貰えて支えにもなった。
678 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 04:43:55.93 ID:LwQCgtEKO.net
初めて尽くしの一年だったな。

ハルは4歳になった。
いつもと違う道を通ったり、
自分のうまくいかないことがあればすぐ奇声をあげ発狂してたけど、抱きしめてあげて背中をトントン。

先生「ハルちゃんの中ではちゃんとした計画があるの。
それを崩さないように。

コツコツゆっくりでいいのよ」
と児童精神科の先生。

ハルにはハルの中で強いこだわりがあるんだ。
だからこだわりを否定してはいけない。
ハルの気持ちを尊重することが大切なんだ。
679 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 04:44:54.18 ID:LwQCgtEKO.net
毎日仕事を終わってハルを寝かせたら、少しでも育児に生かせたらと思い専門の本なんかを読んで勉強した。

ハルは耳で聞くより目で見たものを判断する。
だから絵のカードを作って教えてあげたんだ。

俺「電車だよ」
ハル「でんさー?」
俺「そうそう
じゃこれはりんごね」
ハル「じんごー?」
俺「そうそう
賢いねハルは。
上手ーw」
ハル「じょずーw」
悪魔で真似してるだけだけど、それでもうんと褒めてあげるんだ。
ハルはすごく喜んで手をパチパチさせる。
680 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 04:45:54.01 ID:LwQCgtEKO.net
これをずっと続けていくようにした。

最近は少しずつだけど俺の言葉にちゃんと反応し理解してくれ、ままならない口調で返事してくれるようになったんだ。
すごい進歩だ。

毎週日曜日に行く、日課の散歩のおかげでもあった。
散歩に行くと子供達が良く集まる公園がある。
681 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 04:47:01.58 ID:LwQCgtEKO.net
ハルは人見知りをしないが、やはりおかしな行動をする。
一緒に遊びたくて近づいてるんだけど、まわりのお父さんお母さんなんかが、気味悪がってわざとハルから遠ざけるんだ。

ただ仲良くしたいだけなんだよな。
少し悲しい気持ちになったけど、それは仕方のないことだと割り切った。
その時に、ハルと良く遊んでくれた女の子がいたんだ。
683 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 04:48:09.15 ID:LwQCgtEKO.net
まいちゃん。
ハルより二つ上なんだけど、とてもしっかりしてた。
ハルは小さい子のマネをすぐするので、
まいちゃんはすごく頼りになった。

まい「ハルちゃんまいと遊ぼうねw
まいのお菓子半分あげるねー」
って。ハルもまいちゃんにすごく懐いてた。
684 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 04:49:07.06 ID:LwQCgtEKO.net
毎日悪戦苦闘はしてたけどさ、本当に幸せだった。
我が子の成長を肌で感じながら、自分も成長出来てるみたいで。

1日1日を大切に過ごした。
ハルにとってかけがえのない1日であるよう一生懸命に。

あっという間にハルは5歳になった。

そんなある日、事件は起きた。
685 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 04:52:27.04 ID:LwQCgtEKO.net
俺「ハルが帰ったってどう言うことですか?」

今日は佐々木先生が風邪で休みってこともあり、臨時で別の先生がハルについていた。

先生「ハルちゃんお母さんが迎えに来ましたよ。」

1時間も前に帰ったとのこと。
サリナが?
心拍数が上がる。
俺はすぐ携帯で義母に連絡した。
686 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 04:54:09.05 ID:LwQCgtEKO.net
俺「ハルが保育園にいないんす。

もう帰ったと言われました。
サリナだと思う。
連絡ありませんでしたか?」

半年前からサリナの携帯番号が変わっていた。
そのせいでこちらから連絡は出来ない。
687 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 04:55:15.10 ID:LwQCgtEKO.net
義母「あの子から連絡ないわよ。

わたしも探すわね。すぐお父さんにも連絡いれる」

俺「すんません。
助かります。

俺も心あたりのある場所を探しますんで」

何故今。
何故このタイミングなんだろう。
俺はサリナが行きそうな場所を探した。
前住んでいたアパート。公園。スーパー。
不安が募る。
688 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 05:00:00.63 ID:LwQCgtEKO.net
もしかしてもうこの街にはいないかもしれない。
ハルにもう会えない。

最悪の状況が頭をよぎる。
俺はその不安を振り祓うように探し続けた。

サリナがいなくなって2年が経つ。

ハルを返してくれ。
そして、
サリナに会ってもう一度話したい。

サリナも人の親なんだ。
ハルを置いていなくったとは言え、こうしてまた会いにきた。
きっと思うところもある。

複雑な気持ちが入り交じる中、俺は駅やショッピングモールなんかを虱潰しに探した。
689 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 05:02:59.78 ID:LwQCgtEKO.net
途方に暮れる俺。

いつかこんな日がくるかも。
そう心の中で少しは思ってたじゃないか。
でもこんなに早くその日がくるなんて。

サリナ「ハルが大きくなったら、また3人でこようね?w」
昔のサリナの言葉を思い出した。
690 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 05:05:12.83 ID:LwQCgtEKO.net
春は桜が満開。
秋は紅葉で彩る。
地域にある記念公園。
あそこかもしれない。

時間が経ちすぎてあたりは暗くなっていた。
最後の希望はそこしかない。と、そう思い夢中で走った。
691 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 05:07:16.02 ID:LwQCgtEKO.net
俺「ハァ…

ハァハァ…」
汗だくで酸欠状態だ。

ギィーコ…ギィーコ。
「キャハハハハw
キャハハハハw」
ハルの笑い声が聞こえる。

街灯に照らされた二人の姿を見つけた。
ブランコに乗るハル。
それを押していたのはサリナだ。
693 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 05:08:53.26 ID:LwQCgtEKO.net
俺「ハァ…ハァ…」
ゆっくりと近づく俺。

サリナ「久しぶり。」
そこには優しい笑顔でハルと遊ぶお母親の姿があった。
俺に気付いたサリナはすごく冷静だった。

俺「ハァ…
もう…会えないかと思った…ハァ
ハルにも…お前にも…ハァハァ」

サリナ「ハル、随分大きくなったね。

本当に大きくなった。」
サリナはハルの頭を撫でながら俺とは目を合わせない。
694 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 05:10:27.28 ID:LwQCgtEKO.net
ハル「パパァー」
ハルが俺に気付いて笑顔で走り寄ってきた。

俺は、またハルをこの手で抱きしめれた事に少し安心した。

俺「ずっと…
ずっと待ってた…

お前ともう一度会って話したかった…
あの日記ですごく救われたんだ…」
695 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 05:13:02.97 ID:LwQCgtEKO.net
ハルが自閉症だと診断を受けてすぐ、佐々木先生からサリナが毎日日記をつけていた事を教えてもらった。

俺は前のアパートにそれを取りに行ったんだ。
家財は全てなくなっていたんだけど、大家さんが処分に困っていたと、日記や母子手帳なんかを入れた箱をとっておいてくれたんだ。
696 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 05:14:17.66 ID:LwQCgtEKO.net
その日記には、
ハルが産まれてサリナがいなくなる一週間前までが記されていた。

そこには、俺の知らないハルの成長と、サリナの気持ちがたくさん書かれていた。

ハルが離乳食を食べた日。
ハイハイからつかまり立ちをした日。
健康診断にひっかかた日。
自閉症の疑いがあると告げられた日。

俺が会社をクビになったこと。
俺が帰らなくてなったこと。
連絡すらとれなくなったことまで全部だ。
697 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 05:16:15.44 ID:LwQCgtEKO.net
でもその日記には、喜びや不安は書いてあったけど、微塵も不満や嫌みは書いてなかった。
そこには優しくてたくましい、ただ息子を愛する母親の姿を感じた。

なのにだ。
なのに何故ハルを置いていったのか。

ずっと疑問だった。
698 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 05:18:59.98 ID:LwQCgtEKO.net
申し訳ないが今日はここまで。
続き今日書けたら書きます。

後書く必要はないかもなんだけど、
ハルは道路の白線をずっと睨み付け行き来したり、戸を開け閉めするのが好きだったよ。
電気を付けたり消したりね。
後はつま先だけで走ったり気になった物があれば、ずっとそれとにらめっこしてたり。
700 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 05:20:26.48 ID:LwQCgtEKO.net
散歩が好きだったから、2時間3時間歩くのは当たり前だったな。
こだわりの強い子だったのに俺がその時は気づかなかった。
それが普通の子供だと思ってたし。
結構クセはあったけどそこは端折らしてもらったよ。

最初は思い出したかったのと整理したかったってので書き始めたんだよ。
後誰かに聞いて欲しかったってのもある。

今はこうやって見てくれて共感してくれる人もいて、また親になってる人も見てくれてて。
本当に感謝。
だから最後まで書こうと思ってる。
703 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 05:23:05.22 ID:LwQCgtEKO.net
生意気言うが、
あったことを思い出して書いてるんだが、多少美化してるところは否定しない。

後は実話かどうかってのは個人で判断してくれ。
707 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/20(日) 05:49:39.11 ID:LwQCgtEKO.net
みんなありがとう。
またきます
709 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/20(日) 06:35:30.45 ID:1Ln/9C2I0.net
読んでるぞ
続き楽しみにしてるよ
770 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/22(火) 22:13:15.73 ID:u6YGH+CJO.net
放置して本当にすまん。

今日書きため分投下します。
用事済ませてからになるけどまた来ます。
780 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 00:14:28.46 ID:9O7549PaO.net
すまん。

続きです。
サリナ「よく分かったね。ここにいるって。」

俺「あー…
勘だよ。もしかしたらって…」
来ると思ってここで待っていたんだろう。
ここが最後だ。本当に来て良かった。

サリナ「ごめんね。

勝手なことして。
心配したよね?
本当にごめん。」

俺「いいよ。

元気だったか…」
言葉が詰まる。
781 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 00:15:31.79 ID:9O7549PaO.net
いったい今まで何処で何をしてたのか。
何故連絡がとれなかったのか。
今は何処に住んでいるのか。
他に男ができたのか。

聞きたい事は山ほどあった。
でも、それを言葉にすることが出来なかった。
何故なら俺自身、ずっと自由にやりたい放題してきたんだ。
今更サリナを責める資格はない。

ただこうして目の前にいる。
それが何故か嬉しかった。
782 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 00:16:49.91 ID:9O7549PaO.net
俺「ずっと謝りたかった…
駄目なやつだよ俺…

サリナが出ていって、ハルを一人で育てて。
初めて子育ての大変さを理解した。
毎晩思うんだ。
一人でハルを育て、サリナはきっと不安でしかたなかっただろうなって。

辛い想いをさせたこと、申し訳ないと思ってる。
本当にすまん…」
783 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 00:18:28.89 ID:9O7549PaO.net
サリナ「いいの。
わたしが悪いの。

自分が母親として未熟だったから。
ハルを連れて行かなかったのは、わたしの身勝手だから…」

俺「なぁ…」
もう一度戻って一緒に暮らそう。
ハルのために、俺達家族のために。
そう言いたかった。
でも、
言い出せなかった。。。

俺の続きの言葉を待つサリナ。
一瞬時が止まったように、ただ無言が続く。
784 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 00:20:50.46 ID:9O7549PaO.net
サリナ「今までありがとう。

わたし出ていってすぐ、ハルを置いてきたこと後悔したの。だからね…」
言葉を止めるサリナ。

この後何を言われるのか分かっている。
この先は聞きたくない。
頼む。
言わないでくれ。

サリナ「だから、ハルを返してほしいの…

勝手だって分かってる。
でも、わたしにはハルが必要なの…」
と言って後ろからハルを抱きしめた。

サリナ「お願い…
お願い…」
785 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 00:21:49.39 ID:9O7549PaO.net
頭を下げ肩を震わせるサリナ。

昔の俺なら即答でOKしたと思う。
その時の俺には子育てなんて無理だったからな。

俺「すまん…」
それしか言えなかった。
俺は自分の行いを後悔している。
勝手きままをしてきたんだ。
どの口で
「駄目だ。今更現れてふざけたことぬかしてんじゃねー。」
なんて言えるワケがない。
786 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 00:23:26.01 ID:9O7549PaO.net
もう一度やり直そうなんて、単細胞の俺はまだ変な期待を持ってた。
バカだよな俺。
そんな気持ちサリナにはこれっぽちもないはずなのに。当然だよ。

サリナ「今ならハルと二人でもやっていけるから…

本当に今日までありがとう。ハルを面倒見てくれて…」
787 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 00:30:00.45 ID:9O7549PaO.net
もし俺が何か言っても、きっとサリナはハルを連れていくだろう。
サリナの言葉には、そんな決意や重みが感じ取られた。


それにサリナを見つめるハルの眼差しは、ようやく母親と会えた嬉しさが滲み出ていた。
その瞳は決してサリナのことを忘れていない。
788 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 00:31:11.26 ID:9O7549PaO.net
だから余計切なくなる。
ハルにどちらを選ぶかなんて聞ける訳もなく。
だいたい、ハルには理解できる状況じゃない。
親の身勝手だ。

なにより、子供にとって母親がいないことが、どれだけ辛いかを俺自身よく理解しているつもりだ。
ハルにそんな想いはさせたくないよな。
そう思った。
789 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 00:33:17.61 ID:9O7549PaO.net
俺「ウウィンナー…

後オムライスが好きなんだ…
たまに作ってやってほしい」

サリナ「うん…」

俺「日曜日は…

弁当持って、散歩してあげてくれ…
日課だから…」

サリナ「うん…」

俺「寝る時泣いたら…

ゆりかごの歌唄って、トントンしてあげてくれ…
ぐっすり眠るんだよ」

サリナ「うん…」
強がるしかなかった。
790 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 00:34:51.68 ID:9O7549PaO.net
俺は父親失格なんだ。どれだけ2年間頑張っても、家族を無視し続けたと言う事実は変わらない。
どんだけ努力しても。そう簡単に溝が埋まるはずがないんだ。


俺「後親父さん達、すげー心配してたから。
連絡は入れた方がいい…」

サリナ「うん…」
そう言うとサリナが携帯を取り出した。
792 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 00:35:53.56 ID:9O7549PaO.net
サリナ「もしもしママ。
久しぶり…」
母親に電話をしたようだ。

サリナ「分かってる…
本当にごめんなさい。

今俺君とハルも一緒…
うん…分かってる。」

電話を切ると俺の方を見た。
794 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 00:37:15.18 ID:9O7549PaO.net
サリナ「本当に今までハルのことありがとうね…

また色んな手続きとかもあるし、ハルの荷物もあるし。また連絡します…」
そう言ってハルの手を握り、後ろを向いた。
796 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 00:38:43.01 ID:9O7549PaO.net
歩き出すハルとサリナ。
その背中を見て、心臓がギュッと押し潰されそうで、ムネが苦しくなる。

これでいいんだ。
これで。
ハルの幸せが一番なんだから。

ハルは何度も振り返って俺を見た。

本当にこれでいいのか?
800 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 00:46:13.96 ID:9O7549PaO.net
俺「サリナ!!」
俺は大声で呼び止めた。

サリナが振り向く。

俺「遅いし…

泊まってけよ…」

サリナはハルの表情を伺った。
801 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 00:47:16.72 ID:9O7549PaO.net
サリナ「そうだね。一晩泊めてもらおうかな。。」

サリナが家に来ることになった。

もう少し。
もう少しだけでいいんだ。
ハルのそばにいたい。
802 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 00:49:44.47 ID:9O7549PaO.net
サリナ「綺麗に片づけてるんだね。」

俺「あーうん。
今すぐなんか作るからくつろいどいて。」

俺は冷蔵庫の中のもので適当に作った。
なんだか緊張する。
いつもハルと二人だったから。
803 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 00:51:33.31 ID:9O7549PaO.net
その間サリナはハルとおもちゃで遊んでた。

俺「それ、ハルのお気に入りのおもちゃなんだ。
持っていってあげてくれw」
空元気って言うのかな?俺は無理して笑顔を作った。

今日はずっと笑顔でいるんだ。絶対悲しい顔をしないと決めた。
ハルに気づかれないように、お別れしたかったんだ。
805 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 00:53:49.88 ID:9O7549PaO.net
野菜炒めと味噌汁だけだけど、テーブルに置く。

俺「さー食べよ。

腹減ってるだろ?」

サリナ「いただきます」
そう言って味噌汁を一口飲んだ。

サリナ「おいしい。」
サリナがビックリした表情で俺を見た。

俺「そうかw
良かったw」
807 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 00:54:55.35 ID:9O7549PaO.net
サリナ「料理出来るようになったんだね?」

俺「そりゃコンビニ弁当ばっかじゃ体に悪いだろw

最初は苦労したんだ。
ハルも全然食べてくれなかったしなw
食えたもんじゃなかったよw」

サリナ「そっか。
すごいね。

ハルもすごく賢くなったし。
俺君頑張ってくれたんだね。」
808 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 00:57:13.72 ID:9O7549PaO.net
ハル「ちーまん。ちらい。」
ハルはピーマンをフォークでよけている。

俺「ハル。ピーマン食べないと大きくならないよ。
ずっと小ささいままだぞ」
ハル「ちいさい。やー」

サリナ「俺君。本当にパパみたいだねw」
サリナが笑って俺を見た。

サリナの笑顔。今日始めて見たような気がする。
いや、ずっと見てなかったな。

こうやって家族三人で食卓を囲むのは初めてだ。
だけど、これが最初で最後なんだ。
810 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 00:58:43.54 ID:9O7549PaO.net
ハルを寝かせて、電気を消し俺は畳に寝転ぶ。
サリナはハルと一緒に布団に入った。

全然眠れる気がしなかった。
ハルと過ごした1日1日を思い返していた。
ハルの寝顔を見るとまた泣きそうだ。

サリナ「寝れないの?」
背中を向けたサリナが言った。もう寝たと思っていた。

俺「すまん…」
何で謝ってんだ俺は。
812 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 01:00:06.01 ID:9O7549PaO.net
サリナ「俺君変わったね。
大人になった。
パパだよ本当。
ハルのこと本当に理解してるみたいだし。

ハルもすごくパパに懐いて。パパっ子だね」

俺「そりゃずっと一緒だったからなw

それにハルのおかげで、少しだけど成長できたんだよ俺も。
良い父親じゃなかっただろうけど。」
814 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 01:03:54.26 ID:9O7549PaO.net
俺「俺みたいな最低なクズ男でもさ。
こうやって父親できるんだ。

子供ってすげーよな。
どんな辛いことがあってもさ、
その笑顔を見るだけで、よし頑張ろって思えるんだよ。
子供の成長だけじゃない。それで親も成長していくんだなw」

ハルが初めてパパって呼んでくれた日。
俺は変わろうと思った。

ハルが自閉だと分かった時、父親としての自覚が出来た。
本当にハルのおかげなんだ。
817 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 01:06:21.86 ID:9O7549PaO.net
それから少し話した。

俺が帰らなかった頃のハルの話。
サリナが出て行ってからの俺とハルの話。
サリナが出て行った理由。
今は地方の友達のところで介護の仕事をしていると言ってた。

初めてサリナと向き合って話したような気がする。
本当に何もかもが遅すぎたと後悔した。
819 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 01:07:25.07 ID:9O7549PaO.net
サリナ「わたしね。後悔してるんだ…

あの日ハルを置いていったこと…
何もかもから逃げ出したくなって…
気づいたら電車に乗ってた…」

サリナは何度もハルに会いに保育園まで来ていたらしい。
何度か顔を見たけど、足が竦んでそばにいけなかったと言っていた。
820 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 01:09:11.48 ID:9O7549PaO.net
俺「これからは一緒だよ。
いっぱいママができるだろ?
2年間ハルも頑張ったし、サリナも頑張ったんだ。
ハルを大事にしてくれな。

こんな俺が言うのもなんだけど。」

サリナ「ありがとう…

でも俺君はそれでいいの…?」
821 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 01:10:41.62 ID:9O7549PaO.net
本当は駄目だと言いたい。
それでもハルの幸せはサリナと暮らすことなんだと自分に言い聞かせた。

俺「ハルにはママが必要だよ。

俺は大丈夫だ。
ハルにまた会いにいくし…
何か困ったことがあったらいつでも頼ってくれたらいい…」

サリナ「ありがとう…

ごめんね…」

その言葉がすごく心に響いた。
辛くてしかたなかった。

サリナは泣いているのか背中が震えていた。
822 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 01:15:28.65 ID:9O7549PaO.net
カーテンの隙間から、朝の日差しが差し込んだ。
ハッと目が覚める。
いつの間にか眠ってしまったらしい。


まわりを見渡す。
布団が畳まれていた。
どうやら俺が眠っている間に出ていったらしい。

俺「はぁ…」
ため息と共に全身の力が抜けた。
823 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 01:17:05.74 ID:9O7549PaO.net
「パパー。ごぱんするの」
えっ?ハルの声。

驚いて振り向くと、俺のそばでハルが目を擦っている。

俺「ママは?」

ハル「しなない…」
826 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 01:18:14.45 ID:9O7549PaO.net
テーブルを見ると封筒が置いてある。
慌てそれを取り出した。
中には手紙があった。
そして判のついた離婚届。

顔も洗わずそのまま手紙に目を通した。
827 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 01:19:09.97 ID:9O7549PaO.net
「俺くんへ
朝早いけど始発があるので、起こさないでそのまま出ます。
おじゃましました。
御飯おいしかった。ご馳走さま。

ハルは置いていくね。
夜中に起き上がって、俺君にくっついていったの。
俺君のそばじゃなきゃ安心して眠れないのかな。


ハルは俺君が本当に大好きみたい。
そんなハルの気持ち無視できないよ。
828 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 01:20:06.13 ID:9O7549PaO.net
離婚届は判を押して出して下さい。
今さらだけど、もし今の俺君となら幸せになれたかもね。
わたし本当に最低な妻で母親でした。
許して下さい。

本当に勝手ばかり言ってごめんなさい。
もう少し落ち着いたら必ず連絡します。


ハル 一度もママって言ってくれなかったな。
当然なんだけど、すごく寂しく感じた。
これから大変かもだけど、どうかハルをよろしくお願いします。

サリナ」
829 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 01:21:10.59 ID:9O7549PaO.net
手紙を置くとハルを強く抱きしめた。
自然に涙が溢れる。

俺「ハル。
ママ好きか?」

ハル「しゅきー」

俺「そっか。
ママまた会いにくるからな。
それまでおりこうにしてような。」

ハル「ハルおりこーよw」

俺「うん」
830 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 01:23:02.06 ID:9O7549PaO.net
サリナがハルを置いていったのは、きっと俺と同じ気持ちだったんだと思う。

もし、もう一度一緒に住もうと言っていたら、違う結果になってたのかな。


こうしてまた、
父親としての生活が始まる。
それが嬉しくて仕方なかった。

ずっと前は、家族なんかで俺の人生犠牲にしてたまるかって思ったりしたこともあった。
でもさ、
誰かの為に生きるって大事だよな。

家族がいる。
守るモノがある。
それだけで幸せなんだ。
831 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/23(水) 01:24:49.41 ID:immTBOLg0.net
いい父さんになったな…
834 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 01:27:25.35 ID:9O7549PaO.net
とりあえずここまでにしときます。
続きはまだあるんだけど、スレも後少しなんで簡潔に書くべきならそうします。


とりあえずみんな本当にありがとう。
こんな時間まで付き合ってくれて。
879 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 23:38:13.52 ID:9O7549PaO.net
みんないつもレスありがとう。

サリナとのことはまだこれで終わってないんだ。
後次スレは考えてなかったw

ダラダラでいいなら、まだ書きます。
883 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/23(水) 23:48:16.07 ID:BU96+GhO0.net
ダラダラばっちこーい
884 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 23:51:03.49 ID:9O7549PaO.net
ありがとう。
とりあえずグダグダになってきて申し訳ないが、続き書きます。
886 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/23(水) 23:51:36.75 ID:Nw3SvFCR0.net
わくわく…
887 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 23:52:26.53 ID:9O7549PaO.net
続き
「見つけたぞ。
お前が探してるやつ。」

仕事中にツレからの電話だ。
サリナとの事があって数週間が経った。
あれから俺は人を探してた。
888 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 23:54:21.99 ID:9O7549PaO.net
俺「今どこにいんの?」
ツレ「ホストは辞めて、**ってBARでバーテンしてんだと。」
俺「そっか。
分かった。ありがとう。」

電話を切るとすぐ保育園に連絡した。
用事で遅れるって。

仕事が終わると、その足で電車に乗り込み繁華街へと向かった。
890 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 23:56:41.97 ID:9O7549PaO.net
俺がサリナと喧嘩ばかりで、たまにしか家に帰らなかった頃のことだ。

毎晩クラブに行ってはナンパばかりしてた。
その時もツレと二人でナンパしてた。

俺「ここ初めて?」
女「うんw」
ツレ(洋介)「良かったら、俺ここのオーナー顔きくからVIPいかない?
おごるよw」
ちょうど良さそうな女二人をタゲにした。
891 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/23(水) 23:59:17.60 ID:9O7549PaO.net
女「行く行くーw」

きつい酒飲まして、いい感じになったらカラオケかホテルに誘う。
お決まりのパターン。


俺「ねぇ、2人きりになれるとこいかね?」
女A「いいよーw」

俺「俺ら今から外出るけど、
洋ちゃんはどうする?」

洋介「じゃ俺らも行くか?」
女B「うんw」
そう言って出ようとしたとこでギャル男三人組に止められた。どうやらホストらしい。
892 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:01:05.30 ID:9O7549PaO.net
ホスト1(リョウ)「おいクソ。
お前俺ってやつか?」
俺にわざと体をぶつけてきた。
カチンときたけどとりあえず我慢。

俺「ん?
そうだけど何か?」

ホスト2「ユミって女知ってんだろ?」

ユミ?ユミ?んー知らない。

俺「いや知らね。」
894 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:04:12.75 ID:88SZrFFHO.net
リョウ「バカかてめー。
アホなの?

先週ナンパしただろ?」

俺「ユミって女知ってる?」
覚えがないので洋介に聞いた。
ツレ「あーたしか先週ナンパした女じゃね?

たしかユミとかって…
確か趣味ホストとか言ってたよなw」

俺「そんなのいたかなw
ごめん。
毎日ナンパしてるから忘れたわ。

そのユミって女が何?」
895 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:06:34.53 ID:88SZrFFHO.net
先週ナンパした女は、このホストの女だったらしい。
でお冠なわけだ。

リョウ「おいカスが調子のんなよ。
人の女に手出しやがって。
どう責任とんだ?あっ?」
他の2人のホストはそれを見てニヤけてる。

俺「でもあの女彼氏いねーって言ってたなw」

リョウ「ぶっコロす」
俺のムナぐらを掴むホスト。

リョウ「頭ワリーの?
なんなら恐い人呼ぼうか?」
897 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:08:50.30 ID:88SZrFFHO.net
俺「落ち着けよホスト君。
まあ、話しならゆっくり外でしよw」

ナンパしてたら、こんなトラブルはしょっちゅうだ。
だから一応、毎回彼氏持ちかどうか確認するんだけど。
まあナンパに付いてくるような女は、たいがいいないって言うのは当たり前か。

とりあえず女置いてツレとホスト3人と一緒に、表に出たわけだ。
898 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:10:15.94 ID:88SZrFFHO.net
ガキの頃から喧嘩ばかりだったし、当然出た瞬間にボコボコにしたんだ。

一番粋がってた、リョウってホストは鼻の骨が変な方向に曲がって、血反吐吐いてた。
泣いて許してくれって言ってたけど、やる時はとことんやる性格だったから歯止めが利かなかった。

氏んだんじゃないか?ってとこでようやくブレーキがかかった。
902 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:12:09.83 ID:88SZrFFHO.net
俺「ごめんなー。
ちゃんと生きてる?

お前の女いい体してたわw」
覚えてないけど。

ツレ「ウホッ。
こいつ財布に10万入ってる。

手が痛てーし、慰謝料代わりにもらっとくかw」
904 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:16:11.62 ID:88SZrFFHO.net
やりたい放題。本当無茶苦茶ばっかしてたんだよ。

当然のようにその報いを受けた。
ただし不幸はサリナに降りかかった。

サリナが泊まったあの日、言ってたんだ。
905 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:16:16.70 ID:vA5ISy470.net
子育てだけ読んでるとすげーいい奴に思えるけど、ヤンチャしてたんだな
906 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:18:00.14 ID:88SZrFFHO.net
俺が家にいないのに、リョウってホストと店のオーナーが来たと。

リョウはすごい怪我をしてたらしい。

俺にやられたから慰謝料払え。
払わないなら刑事事件にすると言われたそうだ。

夜中に何度もしつこく家に来たらしい。
907 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:21:32.19 ID:88SZrFFHO.net
俺が刑務所に入るのが嫌だったのと、俺が少しでも変わってくれるならと思い、渋々契約書にサインしたらしい。

毎月10万の支払いはきつかった。
俺とは連絡つかないし、
貯金も底をついてた。
パートだけじゃたかが知れてる。

家賃も払えず支払いに追われ、とうとう精神的に限界がきた。
そして現実から逃げてしまったとサリナが言ってた。

何より俺を裏切ってしまった自分が許せないと。
もう母親でいられないと思ったらしい。

結局サリナを追い詰めたのは俺なんだよな。

俺はクズすぎだ。
本当。
分かってたことだけど、
結局サリナが出て行ったのは全て俺が悪いんだよ。
910 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:27:39.38 ID:88SZrFFHO.net
ツレに教えてもらった**って言うBARに到着した。
ビルの二階で人気はなかった。

【close】の表札がぶら下がっている。
どうやらまだ店は閉まってるらしい。

一つの覚悟をしてリョウに会いにきたんだ。
ずっと自分の行いを後悔してきたんだよ。
そして今回も。
911 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:29:16.42 ID:88SZrFFHO.net
入り口の横で座って待ってるうちに、リョウがやってきた。

リョウ「すんません。
もうすぐ店開けますんで。」
俺はすぐ気づいたけど向こうは気づいてない様子だ。

俺「いや、
客じゃないんすよ。

リョウさんすよね?ホストやってた」

リョウ「あーそうだけど。
リョウは源氏名で本名は違うっすよ。
あんた誰?」
913 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:30:36.13 ID:88SZrFFHO.net
俺「俺っていいます。
覚えてますか?」
ハッとした顔をした。どうやら思い出したようだ。

リョウ「な、何だよ。

今さら?
け、警察呼ぶぞ。コラッ」
リョウの顔色が変わり動揺を見せる。
914 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:31:39.37 ID:88SZrFFHO.net
俺「あのずっと前。

クラブで俺がしたこと覚えてますよね?」
俺は息を飲み目をつぶった。

リョウ「わ、忘れるわけねーだろ。
だから何だよ今さら。」

俺「どうもすいませんでしたー」
俺は土下座し頭を床につけた。
915 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:32:36.59 ID:88SZrFFHO.net
俺「許してもらえるようなことではないのは重々承知です。

でも、
本当に本当にすいませんでしたー」
俺は大声で謝った。
何を今更って感じだけどな。

それがリョウに火をつけたのは言うまでもない。
916 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:33:36.78 ID:88SZrFFHO.net
リョウは立てかけてたモップで、俺の顔に目掛けてフルスイング。
目の上を切ったのか血がタラタラと床に滴り落ちる。

俺「すいませんでしたー」
俺はすぐに姿勢を戻して謝った。

リョウ「っざけんな。
このカス」
今度は蹴りだ。

それでも姿勢を戻して謝った。
917 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:38:48.98 ID:88SZrFFHO.net
リョウは完全にキレたのか、何度も俺に蹴りを入れ、ムナぐらを掴んで顔をナグった。

リョウ「おいお前の嫁バカだよなw
きっちり100万払ってよ。

しかも追加で50万請求したら、もう金がねーって言うから、
仕方なく体で払ってもらったわw
子供産んだ割にエ*い体してたわw」

いつもの俺だったら、我慢せずに反撃してた。
でも歯を食いしばった。

サリナはそれを裏切ったと後悔してたんだ。
責任は全て俺にあるんだ。
919 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:41:50.28 ID:88SZrFFHO.net
痛みを通り過ぎて感覚がなくなった頃、リョウも疲れたのかようやく手が止まった。

リョウ「ハア。ハア。

バカかお前。ハアハア」

俺「すい…ません…でした…」
口の中を切ってうまく喋れない。

リョウ「チッきめー。

もういいよ。ウゼーッ。
その面二度と見せんな。」
920 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:43:21.37 ID:9xIsCZn60.net
リョウ金返せ
921 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:43:53.29 ID:88SZrFFHO.net
そう言ってリョウは店へと入っていった。
俺は気を失いそうだったけど、どうにか持ちこたえて壁にもたれて座り込んだ。

何故わざわざこんなことしたかって。
自分への戒め。
そして誠心誠意リョウに謝りたかった。
ただの偽善だとか、自分に酔ってるだとか言われるかもしれないけど。
それでも俺はきちんと謝りたかったんだ。

何よりサリナはもっと辛かったんだよ。
923 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:47:19.20 ID:88SZrFFHO.net
若気の至り?
昔はやんちゃしてました?
ダッサ。
そんな父親嫌だよな。

これから先、もしハルが誰かを傷つけたとして。
俺はどんな顔でハルを叱ればいいのか。
こんな俺がハルに何て教えたらいいんだ。

怪我をさせて謝らない親が、息子に謝れなんか言えるか?

こうでもしないと、俺自身納得がいかなかったんだ。
これが良かったと言うわけじゃないんだけど。
それでも、俺は誇りを持って息子にいけないことはいけないって言いたい。

少しでも良い父親になりたかった。
925 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:51:48.45 ID:88SZrFFHO.net
うわー、しまった。

保育園からの電話でハルの迎えを思い出した。
俺はタクシーに乗り込んで急いで保育園に向かった。
まあ体が痛くてゆっくりだったけど


ボロボロな俺の姿を見て、運転手さんがすごく心配してたのを覚えている。
926 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:52:57.26 ID:88SZrFFHO.net
ハルと佐々木先生が門の前で待っていた。

ハル「パパーw
おかえりー」
ハルがよってきた。

俺「おそくなって…ごめんな…」

佐々木先生「キャッ。どうしたんですか?
その怪我…」
927 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:56:13.91 ID:88SZrFFHO.net
俺「すいま…せん…痛ッ

転んじゃって…」

すぐに近くの病院で手当てをしてもらった。
結構痛い所だらけだったけど、体だけは丈夫だったんだよな俺。
928 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 00:58:16.81 ID:88SZrFFHO.net
俺「大した怪我じゃなくて良かったっす。
本当迷惑かけてすいません…痛ッ」

佐々木先生「どこが大したことないんですか?

大怪我じゃないですか?」

俺「すいません…面目ない…」

ハル「パパー、イタいの?イタいの?」
ハルが心配そうに俺を見る。
929 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 01:00:12.15 ID:88SZrFFHO.net
俺「心配かけてごめんなー。
もう大丈夫だよ」
そう言ってハルの頭を撫でた。

佐々木先生「いったいどうしたんです?

転んでこんな怪我…ありえないです」

俺は佐々木先生に簡単にだけど理由を説明した。
930 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 01:01:44.17 ID:88SZrFFHO.net
佐々木先生「はぁ」
佐々木先生が深く溜め息をついた。

俺「本当にすいません。」

佐々木先生「駄目ですよ。
許せません。

喧嘩なんて信じられない。
大の大人が。
もしもお父さんに何かあったら、ハルちゃんはどうなるんですか?
ハルちゃんのこともっと考えてあげて下さい。」
931 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 01:02:49.22 ID:88SZrFFHO.net
ごもっともだ。
単細胞すぎる俺。
でも何だかすっきりしてる。

佐々木「お父さん?昔にどれだけ間違いを犯しても関係ないです。

父親なんだからハルちゃんが間違ってたら、きちんと注意すればいいんですよ。
それが親なんだし、誰だって子供には正しく生きてほしいと思うのは当然なんですから。

お父さんが間違いに気づいたってだけで十分じゃないですか?」
932 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 01:05:05.07 ID:88SZrFFHO.net
俺「はい」

佐々木先生「父親なら、過去にどんな悪いことしてきても。

子供のためなら手本になれるでしょ。
大事なのは今ですよ。」

俺「はい」

正論だ。


佐々木「よろしーwもう絶対にこんなことしないって、ハルちゃんにもわたしにも約束して下さい。」

俺「はい。約束します。」

佐々木「明日はわたしが朝ハルちゃん迎えに行きますから。

ちゃんと体を休めて下さいね。」
933 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 01:06:35.94 ID:88SZrFFHO.net
どうもこの先生といたら調子が狂う。
でもこうやって、真剣に間違いを正してくれる人がいるってことは俺には大切なんだ。

彼女の言葉はハルのためなんだ。
本当に勉強になった。

まだまだ父親としては未完成だと実感させられた。
937 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/24(木) 01:13:33.38 ID:88SZrFFHO.net
スンマセンとりあえずここまで。

940 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/24(木) 01:15:37.38 ID:twSuqGZR0.net
>>937
おつかれ
次投下はじめたらスレたてるよ

転載元:クズの俺が父親になった話★2


157 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/28(月) 08:42:27.46 ID:E4SvdPPPO.net
すまん。
スレ立ててくれた人ありがとう。
体調崩して来れなかった。

色々指摘あるが、10年近く前の話なんだ。スルーしてもらえると助かる。
シリアスな話しになるのは申し訳ない。
いい思い出もたくさんあるんだ。ただ書きたいことだけ書いていく。
今日夜書けたら書きます。
193 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/28(月) 23:17:54.18 ID:7t35hwr50.net
>>1よ待ってたぞ!
195 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/28(月) 23:57:43.54 ID:E4SvdPPPO.net
すまん遅くなった。

やることやったらすぐ書いていきます。
198 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/29(火) 00:13:01.95 ID:3e7x9HJW0.net
>>195
無理しないペースでおk
199 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/29(火) 00:18:55.19 ID:iuEiTLPa0.net
>>195
おかえり
201 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 00:37:09.66 ID:JjzRc+udO.net
続き
ハルは6歳になった。
随分お兄ちゃんになったんだ。
一年前まではまだまだお子ちゃまだったのにな。

こだわりが強いせいか、計画通りにいかないといつも泣き叫んで怒ってた。
うまくいかないことがあっても、
それに合わせながら毎日のスケジュールをたて、少しずつだけど改善してきた。
202 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 00:38:47.43 ID:JjzRc+udO.net
今は一人でも随分自分のことが出来るようになった。
靴を履くのも、歯を磨くのも人まかせだったのに。

ハル自身、自分で何でも挑戦する楽しみを覚えた。
これも保育園の協力のおかげだ。
精神科の先生もハルの成長をすごく褒めてくれてた。
俺自身もすごく驚いてたな。
203 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 00:40:31.53 ID:JjzRc+udO.net
ハル「パパ?
アンパンマンはバイキンマン、パンチするのよくないね?」
悲しそうな顔で、昨日借りたアンパンマンのDVDを見ていた。
俺「うん、そうだなw」

ハル「あーーーん。(泣)
バイキンマンイタいよー
かわいそーなのー」
クライマックスでは必ず本気で泣くハル。
204 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 00:41:45.06 ID:JjzRc+udO.net
俺が常々痛いことしちゃ駄目だって言ってる。
ハルはアニメでも十分に痛いことが伝わっているようだ。

人と接しても、相手の気持ちや感情の理解などができないハル。
やっぱりこだわりは強かったけど、それでもハルなりに思いやりがあって優しい子に育ってくれてる。

それが何よりも嬉しかった。
205 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 00:43:02.03 ID:JjzRc+udO.net
就学相談を終え。
来年はいよいよ小学校だ。
ハルにとっての分岐点。
俺もこの時ばかりは慎重になった。

職員「ハルちゃんは十分通常の小学校での教育を受ける適性はあります。

お父さんはどうお考えですか?」
判定前の希望を聞かれた俺は、すぐに答えることが出来なかった。

ハルを通常の小学校に通わせるべきなのか。
特別支援学校に通わせるべきなのか。
207 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 00:44:41.55 ID:JjzRc+udO.net
一度地域にある特別支援学校と、小学校に見学に行った。
ハルは通常の小学校に行くのをすごく楽しみにしていたんだよ。
何しろ仲良しのマイちゃんがいるんだ。

見学の時にも、マイちゃんやマイちゃんの友達と運動場で走り回ってた。
ハルちゃん可愛いって言われて嬉しかったんだろうな。
家に帰っても、

ハル「**おねーちゃんがカワイイって言ってたのw
カワイイ?」

俺「可愛いよw」

ハルは可愛いって言う単語が好きなんだ。興奮して嬉しそうにするハル。
その姿がとても愛らしい。
208 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 00:49:16.57 ID:JjzRc+udO.net
俺は将来ハルにとって一番良い選択をしてやりたいと望んでる。


確かにハルの成長は思った以上に早かった。
同年代の健常児の子達とも、差ほど変わらない感じだと思う。

少し前までは考えられなかったことなんだよな。

でも、不安で仕方なかったんだ。
209 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 00:52:43.57 ID:JjzRc+udO.net
佐々木先生「判定で通常の小学校でも大丈夫だったそうですね?

本当に良かった」

俺「ありがとうございます。」


佐々木先生「なんか浮かない顔。

どうしたんですか?」

本当は喜ぶべき事なんだよ。
でも俺はそう簡単に、手放しで喜ぶことが出来なかった。
210 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 00:53:52.04 ID:JjzRc+udO.net
観察での全体行動に関しては問題ないと言われた。
ただしコミュ力に関しては少し不安が残る。

この1年本当にハルは頑張った。
支援サークル活動での一泊二日のキャンプ。
地域の子供会での旅行。
不安だったけど、ハルにとってもプラスだと言われ俺は着いていかなかった。

少しずつ慣れない環境に触れさせ、沢山の人達の支援の中成長していった。
211 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 00:55:08.78 ID:JjzRc+udO.net
このまま普通の小学校に入学して、学力はついていくことは可能かもしれない。

でも、まわりと少し違うハルは友達と溶け込むこともできず、孤立していじめにあったりするんじゃないか。
どうしてもそうマイナス思考になってしまう。

ハルの意思を尊重するのであれば、せっかく適性のある通常の小学校に入学させるべきなんだが。
212 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 00:59:02.10 ID:JjzRc+udO.net
何より俺が一番不安だったのは、ハルの安全面だった。

日課の散歩での出来事。
車道に一匹のカエル。
恐らくそばの池から移動してきたんだろう。

急に俺の手を振り解き、道路に飛び出すハル。
あっ、危ない!
急ブレーキの音で一瞬血の気がひいた。
214 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:01:12.31 ID:JjzRc+udO.net
ハルから僅か2メートル先で車は急停車。
本当に危なかった。

ハルは車が来たことなんて気にせず、そのカエルを手でもちフラフラと池まで歩いていった。
運転手さんに謝ってハルの元へ。

俺「ハル危ないだろ?
車にひかれるとこだったぞ。」
215 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:02:17.08 ID:JjzRc+udO.net
ハル「カエルさん大丈夫だよw」
笑顔で俺を見るハル。

俺「ハルは大丈夫かもしれなかったんだよ。

道路に飛び出したら危険なんだからな。痛いじゃ済まないだろ?」

ハルはキョトンとした顔で俺を見る。
216 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:03:18.43 ID:JjzRc+udO.net
ハル「カエルさんは痛くてもいいの?」

俺「よくないよ。
でも、ハルが氏んじゃったらパパ悲しいだろ?」

ハル「カエルさんが氏んじゃってもいいの?」

俺「パパはハルもカエルさんも氏んでほしくないんだよ。」

ハル「カエルさん氏ぬのいやー」
泣き出すハル。

どうやらハルは、昆虫や小動物。
小さな命は守らないといけない。
そう思っているんだ。
間違いではないんだけどな。
ハルはその受け取り方が少し違ってた。
217 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:04:27.91 ID:JjzRc+udO.net
その件以来、トラウマになってしまった。

小学校は保育園とは違う。
四六時中先生がそばにいるわけじゃない。
危険な場所もたくさんあるんだ。

もしハルが通常の小学校に通うことを考えると、気が気でなくなる。

俺の中では、特別支援学校にするべきだ。と答えが出ていた。

必ず一人担当の先生もいる。
送り迎えだってバスできちんとしてくれるんだ。

そばにいれない間は、やはり安心できる場所にハルを預けたい。
そう考えていた。
218 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:09:48.75 ID:JjzRc+udO.net
佐々木先生には自分の気持ちを正直に伝えた。

佐々木先生「ハルちゃんはこれから成長していくにあたって、たくさん壁にぶつかると思うんです。

それを支えるのがお父さんであって、私たちまわりにいる大人なんだと思います。」

俺「はい」
219 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:10:49.12 ID:JjzRc+udO.net
佐々木先生「環境が変われば、誰だって不安になるもんですよ。

それでも自立するために、みんな挑戦していくんですよねw」
ニッコリ笑う佐々木先生。
221 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:12:40.47 ID:JjzRc+udO.net
佐々木先生「ハルちゃんにとって、今成長の過程で一番大事な時期なのかもしれませんね!

ハルちゃんのやる気を見守ってあげるのも親の役目ですよ。」

俺「でも、俺の知らない所でハルが傷ついたりするかもって思うと…」
222 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:17:04.72 ID:JjzRc+udO.net
佐々木先生「ハルちゃんなら頑張れる。
そう信じてみませんか?

生意気言ってすいませんw」


少し気が楽になった。
俺自身がハルは他の子達と違うって区別していた部分が大きかった。
それは親として一番駄目なことなんだと気づいたような気がする。
もっとハルを信じて、成長を応援していかなければいけないな。
馬鹿みたいに悩んで本当に情けないよ。
225 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:19:02.38 ID:JjzRc+udO.net
育児サークルや発達障害の支援セミナーの人達からも、ハルにとって通常の小学校に通わすのはプラスだと後押しされ。
小学校の校長からも、様子を見ながら支援級での学習も取り入れると言われ進学を決めることにした。

親とは不思議なものだ。
自分の事以上に子供の将来を考えてしまう。
226 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:19:23.06 ID:6URIBQLO0.net
ハルくん‥
頑張れ!
227 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:20:22.71 ID:JjzRc+udO.net
そしてハルは、通常の小学校へと進学することになった。

俺もこの時、新しい挑戦をすることにしたんだ。

会社の社長から何度も正社員にならないかと言われてた。

それでも保育園の迎えなどの時間や、少しでもハルとの時間を作りたかったこともあり、
ずっと断ってきたんだ。

会社に迷惑かかるからな。
228 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:21:26.87 ID:JjzRc+udO.net
社長「そうか?
残念だな。一番期待してた若手だったのに。」

俺「すんません。
俺なりに色々考えまして、
そろそろ自分の将来もしっかり見つけようと思います。

本当にお世話になりました。
社長には助けてもらってばっかりで。
この御恩一生忘れません」
俺はお世話になった会社を辞めることにした。

それは自分のため、ハルのため。
ハルは新しいことに挑戦する。それは勇気がいることだ。
俺がいつまでもアルバイトしてるんじゃ駄目だ。
そう思った。
230 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:23:23.67 ID:JjzRc+udO.net
社長「そうか。そうか。

頑張れよ。
いつでも戻ってこい。
お前は息子同然なんだからな。」

社長は泣いて見送ってくれた。
本当にいい人だよ。
本当に助けてもらった。
家も無く路頭に迷ってる俺を拾ってくれたんだ。

本当に子供のように可愛がってくれた。
いろんなことを教えてくれた。

感謝してもしきれない。
232 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:24:32.52 ID:JjzRc+udO.net
俺とハルは新しい1DKのマンションに引っ越した。
新規一転新しい生活が始まる。
俺はすぐ仕事が決まった。

成長したよ。
昔は何十回も面接を受けて、何一つ採用されなかったのにな。

前からずっとやってみたいと思ってた仕事だ。
堅物だけど男気のある親方のいる工務店。
見習いから修行することになったけど、将来大工になりたいと思った。
234 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:28:37.77 ID:JjzRc+udO.net
昔から工作が好きだったんだ。

いつか一人前になってハルのために家を建ててやりたい。
庭にはブランコ。
ハルの部屋には俺の作った玩具や子供用の家具。

夢が膨らむ。
俺は幸せな理想の親子を想像した。

それだけで頑張れるんだ。
235 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:30:29.58 ID:JjzRc+udO.net
入学式。
大きなランドセルに制服。
ピカピカの一年生。

ハル「一年生の、松井ハルでしゅ」
家の中で何度も自己紹介の練習をするハル。

なんだか大人になったみたいで、少し誇らしい気持ちになった。

卒園式では佐々木先生とお別れってことで、先生のそばから1時間も離れず困らせてたのにな。
随分泣いて大変だった。
236 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:37:59.06 ID:JjzRc+udO.net
すまん。
大丈夫じゃなかったかもだ。
240 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:40:17.29 ID:JjzRc+udO.net
夏が過ぎ秋が過ぎた。
色々大変だけどハルは毎日が楽しいみたいで、小学校に通わせて良かったのかもと少し安心していた。


ハルが2年生になったある日、仕事中に学校から電話がかかってきた。
241 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:40:40.56 ID:9FhBaPen0.net
おいまさか
242 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:40:52.07 ID:G7UO6YZr0.net
やめろ
243 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:41:35.15 ID:JjzRc+udO.net
先生「お仕事中すいません。
支援級の山下です。
今日クラスのお友達が…」

俺は仕事を早上がりし、急いで学校にむかった。

職員室に着くなり、支援級の先生が俺に話しかけてきた。

山下先生「お忙しい中すいません。

今ハルちゃん、別室で担任の先生とお話中なんです。」
244 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:42:43.43 ID:JjzRc+udO.net
俺が呼び出された理由。

体育の授業があると言うことで、休み時間にみんなで移動していたそうだ。
その途中、階段から同じクラスの生徒を、ハルが突き飛ばしたと言うんだ。

被害を受けた生徒の男の子は頭を打ったそうだが、大きな怪我はしていない。
大事をとって病院に行ったらしいのだが。
245 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:43:41.21 ID:JjzRc+udO.net
まさかと思った。
ハルが誰かに危害を加えるなんて。。。
今までそんな事なかった。
ハルはそんな攻撃的な性格じゃないんだ。

俺はハルのいる別室に入った。
246 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:47:18.70 ID:JjzRc+udO.net
担任「ハル君、黙ってても先生分からないの。

何で突き飛ばしたりなんかしたの?
先生に教えてちょうだい。」
きつい口調でハルに問いかける担任。

ハルはボーっと担任の口元だけ見ている。
無表情で。
248 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:49:07.19 ID:JjzRc+udO.net
俺「先生すんません。」
それを見てすぐにハルの元に詰め寄った。

担任「ハル君。
パニックになって興奮してたんですが、
ようやく落ち着きました。

クラスの友達の大(ダイ)くんを階段の上から押したそうなんですが、どうしてそんなことしたのか聞いても答えてくれなくて。」
249 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:50:08.20 ID:JjzRc+udO.net
俺「押したそうなんですがって?
先生はそばにおられなかったんですか?」

担任「えー。体育の移動は生徒のみでしますので。」

俺「じゃあ何でハルがやったって言うんです?
見たわけでもないのに。」
俺はムッとした感じで話す。
250 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:51:11.96 ID:JjzRc+udO.net
担任「他の生徒が、ハル君が押したと言ってます。
押された本人もハル君に急に押されたと言ってました。」

ただの決めつけだ。
ベテラン教師だか知らないがふざけんな。

俺「ハル?
どうした?友達が階段から落ちたんだって?

それ見てたか?」
ハルに優しく問い掛けた。

ハルは黙って首を振る。
目には大粒の涙を浮かべていた。
大分泣いたんだろう、頬に涙の後が残っていた。
251 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:52:25.93 ID:JjzRc+udO.net
恐かっただろう。
ずっと質問攻めされてたのかもしれない。
一人でよく頑張った。
俺はハルの頭を撫でた。

「父親が息子を信じないでどうする」
あの日の親父の言葉が蘇る。

俺「ハルは階段から友達を突き飛ばしたりなんかしてません。

ハルがそんなことするわけありません。」

俺は歯を食いしばって言った。
253 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:54:28.38 ID:JjzRc+udO.net
担任「でも子供達が見てたんですよ。
それに何故ハル君は否定しないんですか?
私に何も答えてくれないんですよ」
担任が俺を見る目。
それが全てを物語っている。

俺「あんたそれでも教師か?
あんたみたいな先生だから何も答えないんだよ。」

大声で怒鳴った。
今にも掴み掛かりそうだったが、
ハルがビックリした顔をしたので、自分を落ち着かせた。
254 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 01:55:38.08 ID:JjzRc+udO.net
俺「それでどうしたいんすか?」
冷静を装う。

担任「あの…ちゃんと大ちゃんにも御両親にも謝って頂ければ…」

その言葉で怒りが頂点に。

俺「ハルには謝る理由ないでしょ。
もっとちゃんと調べて下さい。

万が一ハルがやったなら、俺が土下座して謝りますんで。」
再び怒り出す俺。

担任「万が一と言われましても…」
258 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 02:00:55.79 ID:JjzRc+udO.net
その声に心配してか、山下先生と教頭が部屋に入ってきた。

半ば無理矢理話を遮られ、とりあえず後日話し合いの場を設けると言われた。

悔しくて仕方なかった。
ハルはきちんと答えられない。
パニックになってしまって、ただその場にいるのが不安だったんだから。

それを良いことにハルを犯人扱い。

ハルがまわりと違うからなのか?
ハルが自閉症だからなのか?

そうとでも言いたいよな表情でハルを見ていた。
俺を見ていた。

悔しかった。
本当に。
259 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 02:06:41.25 ID:JjzRc+udO.net
帰り道。
手を握り、ハルの歩幅に合わせてゆっくりと歩いた。

ハル「パパー帰ろうねw
今日ねカメさんにエサあげたの。

カメさん食べてくれたよw
いっぱいいっぱい」
無邪気なハル。

さっきのことは忘れたのか、俺に気を使ってるのかは分からない。
それでも悔しくて涙が出た。
ハルのその時の気持ちを考えると、ムネが締めつけられた。
ただのリンチじゃないか。

ハルは悪くない。
ハルは嘘をつかない。
そんな子じゃないんだ。
悪い事とか、いけない事の区別がまだ分からないかもしれない。
それでも俺はハルを信じる。
先生にあんな事言ったけど後悔なんてしてないんだ。


あの時の親父の気持ちが今はすごく分かるような気がする。

そして3日後。
緊急で保護者会が開かれることになった。
260 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/07/29(火) 02:08:05.95 ID:JjzRc+udO.net
そろそろ寝ます。
続きはまた
261 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/29(火) 02:08:20.77 ID:G7UO6YZr0.net
おつかれ!
待ってるよ
262 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/29(火) 02:10:01.61 ID:207OpeCo0.net
お疲れー!おやすみ!
264 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/29(火) 02:14:55.54 ID:quHiFLqX0.net
お休み!
000 : 記事の途中ですが渡る世間はキチばかりの人気記事です!
290 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/29(火) 19:29:31.00 ID:n/4eNZJ5i.net
設定がスカスカすぎるわ
知識が無いなら、自閉症ネタなんか書くなクズ野郎
291 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/29(火) 21:09:55.50 ID:oE7+fug1i.net
>>290
安心しなよ。お前の脳みその方がスカスカだから。
295 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/29(火) 21:32:10.01 ID:iSSge8iK0.net
もちつけお前ら
301 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/29(火) 22:53:15.07 ID:MlMEMm4y0.net
気にしないで>>1は続き書いていいぞ
302 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/30(水) 00:29:53.34 ID:Fb8PiNu/0.net
>>301
全くその通り
354 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/30(水) 22:10:37.78 ID:XO9TQqSNO.net
1だけど今年は節目の年なんだ。
嫌な気分で過ごしたくないのでもう書かないよ

後は勝手にスレ使ってくれ
356 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/30(水) 22:12:29.42 ID:XO9TQqSNO.net
あっすまん
俺がたてたんじゃないけど
読んでくれた人どうもありがとう
370 : クズ@\(^o^)/ 2014/07/30(水) 23:01:48.94 ID:XO9TQqSNO.net
本当に1です。
俺の人生のあったことを書いてここまで否定されるとは思わなかった。

もう続きは書かないよ。本当に。
6月に籍入れたばかりなんだ。
その節目に書いてみたんだよ。
息子の自閉症に関しても、設定だと言うのはいいが否定される覚えはない。
あまり深く書きたくなかっただけ。
息子は4年前に亡くなったんだ。こんな気持ちになるなら書くんじゃなかったよ
371 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/30(水) 23:04:08.70 ID:2SFLRaaF0.net
>>370
少しながら応援してる人もいるってこと
忘れないでくれよ
373 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/30(水) 23:06:04.06 ID:K/gv78Bg0.net
>>370
楽しみにしてたんだがな…。叩く奴は無視して欲しいところだが>>1が我慢してまで書く必要はない。続き読めないのは残念だけどここまで書いてくれてありがとう、読めて良かった。
406 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/07/31(木) 01:01:00.39 ID:8kOzqycf0.net
>>370
残念だ
とても残念だ。
ハル君のご冥福をお祈りします。
499 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/01(金) 02:23:34.02 ID:lJl428nMO.net
とりあえずなりすましじゃないとだけ

まあ気ー悪くする人ばかりだろうからここまでにしとくよ

転載元:クズの俺が父親になった話★3


46 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/08/08(金) 00:09:57.70 ID:6SYqHpBN0.net
まとめで読んで、涙が止まらなかった。

子供持つとこういう子供モノに涙腺緩くなるよなぁ。
特に2歳の男の子持ちなんで、ハル君がかぶってしまい…
113 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 00:08:12.10 ID:r40dd5f3O.net
休みなので書けるだけ書きます。

後前スレでもレスしたんだけど、結果を踏まえて読んでもらえると助かる。
115 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 00:09:53.02 ID:r40dd5f3O.net
前の続きから

生徒が帰った放課後。
ぞれぞろと保護者が集まりだした。

世間話などで賑わう中、ヒソヒソと何か言っては俺を見る父母さん達。
何が言いたいのかは十分に分かってる。
どうやら俺対他保護者って感じの構図なんだろう。

やましいことなど何一つないんだ。
後ろめたい気持ちなどない。
ハルにあの時の様子を聞いていた。
116 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 00:11:35.86 ID:r40dd5f3O.net
教頭「今回の件。
保護者の皆様には大変御心配、御迷惑をお掛けしましたこと深くお詫び申し上げます。」
教頭が謝罪し話しは始まった。

大ちゃんが階段から落ちたこと。
それを目撃した大ちゃんの友達AとB。
他数名の男子生徒も目撃。
118 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 00:16:58.34 ID:r40dd5f3O.net
>>115

俺「大君はどうして階段から落ちた?」
ハル「知らないよ…見てないの」

ハルは何もしてない。俺は父親なんだ。
ハルを信じるのも守れるのも俺だけなんだ。
俺は凛とした態度で話し合いに臨んだ。

>>116
ややこしくてすまん
120 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 00:19:30.45 ID:r40dd5f3O.net
A親「うちの息子が言ってました。
ハル君が急に暴れて大君を階段から突き落としたって。
大怪我をしたらどうするんです?」
B親「うちの子供も同じ事を言ってました。」

全員の視線が俺に向けられる。
121 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 00:21:02.80 ID:r40dd5f3O.net
俺「うちのハルは…そんな事してません…」

言いたいことは全部言ってやる。
そう思ってた。
でも異様な空気に怖じ気づく俺。
無縁の世界だと思ってた。生きてきてこんな場面に、まさか自分が出くわすなんて思ってなかったんだろう。
足が震える。
122 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 00:22:23.17 ID:r40dd5f3O.net
大父「うちの息子は頭を打ってるんだぞ
もし大怪我して後遺症でも残ったらどうするつもりなんだよ。
どう責任とるつもりだ。」
大君の父親がまくし立てた。

大母「お宅の息子さん障害があるんですよね?
してないなんて。
よくもそんなこと…

そんな恐い子と同じ学校で同じクラスだなんて、
もう恐くて学校に通わせれないわ」
124 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 00:23:52.11 ID:r40dd5f3O.net
まわりがざわついた。

「子供の責任は親の責任だろ。きちんと説明して謝罪しろ」
「どうしてこんなことになる前に処置してないんですか」
「なんで養護学校に通わせないんだよ」
「支援級で十分でしょ」
「そうだ」
口々に保護者が非難する。

怒りや悔しさなんて気持ちは微塵もなくなってた。
心ない言葉にただ悲しい気持ちでいっぱいになった。
126 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 00:25:29.49 ID:r40dd5f3O.net
教頭「まあまあ皆さん落ち着いて下さい。
とりあえずまず松井さんにきちんと謝罪して頂いて、今後について話し合いませんか?」

怒りや哀れみの視線が俺に集まる。


沈黙が続く。
何か言わないと。
何か。

弱気になり真っ白になった、俺の頭の中にハルの笑顔が浮かぶ。
127 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 00:30:17.77 ID:r40dd5f3O.net
ハルを守らなきゃ。
ようやく口が開く。

俺「こうやって…
忙しいのに集まってもらって本当にすいません…

大君が怪我をしたことは、本当に心を痛めてます。
ただ…」

大父「ただなんだ?
言い訳するんですか?

うちの息子はまだお宅の息子さんにも謝ってもらってないんだ。
子供が子供なら親も親だな」

言いたいことが言葉にできない。
128 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 00:38:19.40 ID:r40dd5f3O.net
俺「息子が3歳の頃から…
ずっと自分一人で育ててきました…

俺が駄目男だから…
妻にも出ていかれました…

今日までずっと…
息子には寂しい想い…
辛い想いをさせてきました…

こんな未完成な親の俺だけど…
息子は立派に育ってくれてます…」

自分でも何を言ってるのか分からなかった。
分からなかったけど伝えなきゃいけないことを。。。
伝えなきゃ。。。
その一心だった。
129 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 00:40:16.69 ID:r40dd5f3O.net
俺「息子は発達障害です…
皆さんのお子さんのように健常児ではないです…

でも…それは悪いことなのでしょうか?…

息子は…相手の気持ちを理解することが…極めて困難です…
急にパニックになったり…悪戯してるつもりはなくても…そう言う行動をとるときがあります…
でも…本人に悪気なんて…これっぽっちもないんです…
ただ…不器用なだけで…

息子は…優しい子なんです…
人を傷つけるような子じゃないんです…こんなこと…する子じゃないんです…」
教室が静まり返る。
130 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 00:41:12.40 ID:r40dd5f3O.net
俺「親だから…自分は親だから…あの子の唯一の理解者です…
息子を信じてはだめなんでしょうか…」

途中ハルを想うと涙が出てきた。

俺「自分は…
母親の変わりも…
出来るはずがないのはわかってます…
母親がいない分…それ以上の愛情を与えてきたつもりです…

一生懸命子育てをしてきたつもりです…

それは皆さんのような親らしい親かは分かりません…
間違った子育てをしてきたかもしれません…」
131 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 00:43:27.85 ID:r40dd5f3O.net
俺「それでも…息子は正直で真っ直ぐに育ってくれてます…
嘘をついたりする子じゃないんです…
だから…
信じてやりたいんです…

皆さんは障害を持つ人間に…
多少なり嫌悪感…
があるのは…分かってます…

でも…皆さんの子供と同じように…
心があるんです…
優しさや…思いやりがあるんです…」
132 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 00:45:13.68 ID:r40dd5f3O.net
だからなんなんだって話しだけど。
何が伝えたかったのかよく分からないけど。
それでもそれを言葉にすることが精一杯だった。

大父「な、なんなんだあんた?
お、親なら謝るのが筋ってもんだろ。

あんたの息子が悪いだからな」
133 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 00:46:36.27 ID:r40dd5f3O.net
俺「自分が謝ってすむなら…
いくらでも謝ります…

だから…
息子を悪者にしないで下さい…」
最後に深く頭をさげた。

涙が止まらない。
悔しいとかそんなんじゃない。
学校でハルが、まわりの生徒に同じような言葉を浴びせられてたらと思うと辛くて仕方なかった。

鼻を啜る音が聞こえる。
山下先生は目を真っ赤にし、ハンカチで涙を拭き取っていた。
134 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 00:49:04.00 ID:r40dd5f3O.net
「あのー、本当に松井さんの息子さんが突き落としたんでしょうか?」

全員の視線が声の方へと向いた。
みくちゃんて子のお母さんだ。
135 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 00:51:02.04 ID:r40dd5f3O.net
みく母「うちの娘はハル君は窓に指で絵を書いてたって…

すいません娘は大君が階段から落ちた所を見たわけじゃないんです」

それに続くように
「私の娘もハル君じゃないと思うと言ってました…」

教室内がざわつく。
136 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 00:52:09.78 ID:r40dd5f3O.net
教頭「あ、あの皆さん落ち着いて下さい。」

「おい、どう言うことだよ」
「ちゃんと確かめもしないで何やってんだ」

矛先が教師へと向く。

担任「私は生徒達にはちゃんと現場での話しを聞きました。数名の男子生徒はちゃんと見たって…」
137 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/08/14(木) 00:52:59.52 ID:3dnKmD69O.net
みくちゃんママGJ
頼むよ〜
138 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 00:53:17.13 ID:r40dd5f3O.net
自信のない言葉にまわりは余計ざわついた。

教頭「皆さん静粛にお願いします。
今日はここまでにして、後日説明をさせてもらうと言うことで」

「ふざけるな」
「わざわざ来て何なんだ」
「だいたい学校の責任じゃないですか?」

口々に不満が出る状況に陥った。
139 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 00:54:12.57 ID:r40dd5f3O.net
俺はそれをただただ傍観しているだけだった。

結局話はまとまらず、また連絡すると言うことで終わった。


少し肩が軽くなった。
ハルが突き落としたわけじゃないんだ。
誤解が解けただけでも良かった。


週明け午前中に学校に顔を出してほしいと、山下先生から連絡があった。
140 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 00:58:16.61 ID:r40dd5f3O.net
校長「松井さん、先日は本当に申し訳ありませんでした。」

山下先生に校長室へと通された。

俺「いえ…」

校長「他の保護者の方にはすでに連絡済みです。
今回我々が至らなかったばかりに大事になり本当に申し訳ありません。

大君は他の生徒とじゃれあって階段から落ちたそうです。
たまたま近くにいたハル君のせいにしてしまったと、大君や大君の友達が正直に言ってくれました。」
141 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 01:00:25.40 ID:r40dd5f3O.net
俺「そうですか…」

校長「今回の件生徒達にも担任、教頭を含め改めて指導をしていくつもりです。

本当に申し訳ありません。
またもう一度保護者会を開いて説明…」

俺は校長の会話を遮るように、
俺「あの…
あの、俺は別にもういいです。

犯人探しをしてたわけじゃないんで。
誤解が解けたならそれで十分です…

ただ、
ハルは…
ハルはその時、まわりの生徒や先生に責められて傷ついたと思います…
それを今更どうすることも出来ないですが…

ただ障害だからと、ハルがまわりと違うからと言って、区別しないでほしいんです。」
142 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 01:02:36.53 ID:r40dd5f3O.net
俺はハルを普通の小学校に通わせた。
それでも俺は間違っていたとは思ってない。
ハルは本当に努力をしてる。
まわりの生徒達に遅れをとらないようにするためにも。

ハルはただ普通に友達を作ってまわりと同じように小学生活をおくりたいだけなんだ。
143 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 01:04:09.26 ID:r40dd5f3O.net
俺「保護者の皆さん全員が親なわけで…自分の子供が可愛くて守りたいと想う気持ちはあたりまえなんです…


だから今回のことはもういいんです。
ハルには自分から説明します。」
それだけ言って校長室を出た。
144 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 01:07:32.48 ID:r40dd5f3O.net
結局何もスッキリしなかった。
こんなことで何も解決しない。

保護者会での出来事。そして今日の校長との会話が全てを物語ってる。


責任のなすりつけ合いをする教師。人をののしり罵倒する大人達が本当に子供の事を考えているのか。
俺も含め、ちゃんと子供の声を聞けているのか。
疑問を抱く。
145 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 01:08:36.95 ID:r40dd5f3O.net
責め立てられたハルも。階段から落ちた大君も。
それを取り巻く生徒達もみんな。
誰一人として得をしないじゃないか。

犯人探しなんて必要ない。
子供達が安心できる環境を作るために、親達が話し合う方が先なんじゃないのか。

心の中でモヤッとしたものだけが残った。
146 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 01:09:48.18 ID:r40dd5f3O.net
俺自身本当にハルの気持ちを分かってるわけじゃないんだ。

ただ自分が親だと言うだけで、それに酔っているだけなのかもしれない。

俺がもし大君の親の立場だったら?
第三者の親の立場だったら?
それぞれの立場になってよく考えてみないといけない。

今回よく分かった。

もっともっとハルと会話しよ。
ハルが何を求めて、日頃何を考えているのか。
もっと理解する必要がある。
そう教えられたような気がするんだ。
147 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 01:14:30.32 ID:r40dd5f3O.net
その頃ハルがいじめに合っていることを、マイちゃんから教えられた。


ハルは女子から人気があった。
それをよく思わない子もいる。
ましてやハルは同級生との会話が得意じゃない。一方通行になってしまい、うまく付き合えない。

ある日授業中にハルがお漏らしをしたのが切っ掛けでいじめに火種がついたようだ。
149 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 01:17:01.62 ID:r40dd5f3O.net
この間の大君との件もあり、薄々は気づいていたとはいえ。そうあってほしくないと自分に言い聞かせてた部分があったのかもしれない。
ハルは毎朝元気に登校している。

もしかして俺に気づかせないように振る舞ってたのかもしれない。
そう思うとすごく辛い。
151 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 01:18:35.75 ID:r40dd5f3O.net
ハルが雨でもないのに、体操着を濡らしてきた日があった。
靴が片一方学校でなくなったり。
ハルはたまに物をなくしたりすることがあったので、深く聞かないようにしてた。

ちゃんとその信号にすぐ気づかなかった自分が本当にバカで情けない。

ハルが辛い想いをしてるんじゃないかと、夜も眠れず泣いたのを覚えてる。
152 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 01:20:02.98 ID:r40dd5f3O.net
本当にこんな時親って無力だよな。
学校に乗り込んで暴れたっていいんだけど、そんなことすれば余計ハルの居場所がなくなる。

いじめてる側を叱ればいいのか?
その親に抗議すればいいのか?
担任に文句をつければいいのか?

どれもハルにとってはマイナスにしかならない。
154 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 01:21:20.24 ID:r40dd5f3O.net
結局向き合って話せるのは自分の息子とだけなんだ。

俺「ハル学校で辛いことないか?」

ハル「うん。つらくないよ。
たのしいもん」

俺「学校でハルが辛い想いしてるの。

パパ知らなかったらすごく辛いよ。」

ハル「パパつらいの?
ごめんなさい」

俺「ハルが謝らなくていいんだよ。
ハルは学校でいじめられたりしてないか?」
155 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 01:23:34.56 ID:r40dd5f3O.net
ハル「パパ。
ぼくみんなすきだよ。」

俺「いじめる子も?」

ハル「うんw
みんなもぼくすきになるの。

ぼくがんばるの」

その言葉でハルが想像以上に大人になったことを痛感した。

俺が考えてた以上にハルは強くたくましく成長してるんだ。

ハルは自分の力でいろんなことが出来るようになった。
今もそうなんだろう。
156 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 01:24:58.24 ID:r40dd5f3O.net
こんな時、親はただ見ているだけなのかもしれないな。
唯一出来ることと言えば、子供が望んだ時にいつでも手をさしのべてあげることだけなんだ。
後は信じるだけ。

それは理想であって、難しいことかもしれないけど。
158 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 01:26:04.60 ID:r40dd5f3O.net
俺「ハルなら大丈夫。
みんな好きになってくれるよ」

ハル「ぼくがんばるのw」

俺「でも、辛い時は必ずパパに相談するんだぞ。
いつでもパパはハルの味方だからな。」

ハル「うんw」

俺がガキの頃果たしてこんな気持ちになれただろうか。
そんなわけない。
ハルが自分より大人な事に少し嫉妬してしまうくらいに、
ハルには本当に教えられることが多いんだと感じた。
160 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 01:28:49.15 ID:r40dd5f3O.net
ハルが3年生になってすぐ、
あっちゃんて言う親友が出来たんだけど。
話せば長くなるのでまたの機会に。


とりあえず少し休憩したらまた書きます。
レスくれてる人ありがとう。
スルーは許してくれ。
167 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 01:52:35.95 ID:r40dd5f3O.net
続き書きます

ハルが3年生になった。
本が好きで毎日本読みの練習をしてる。

ハル「パパ。きょうね。ぼくね。さか(笠)じぞうさんはじめて読んだよw
おじいさんはね。おじぞうさんゆき冷たいから、さか(笠)かけるの…∽∝∂くぁwせdrftgyふじこlp…」
168 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 01:53:57.73 ID:r40dd5f3O.net
俺「そっかw
かさじぞう?

ハルもおじいさんみたいに、親切で思いやりのある人間になるんだよ。」

会話中興奮すると、たまにわけのわからないことを言うけどそれもハルの個性だ。
169 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 01:55:10.25 ID:r40dd5f3O.net
俺「明日参観日だけどかさじぞうを授業でやるの?」

ハル「パパくる?」

俺「参観日?」

ハル「お仕事おやすみしなくていーよ」

俺「大丈夫だよw
パパ、ハルが頑張ってる姿みたいし」

ハル「いーの!!」
拗ねて嫌がるハル。

俺「わかったよw
じゃぁいかないよ」
170 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 01:56:10.09 ID:r40dd5f3O.net
晩ご飯中。
車のおもちゃで遊ぶハル。

俺「ハル?ご飯中は遊ばない約束だろ?」
ハル「いーの」
ご飯に集中してない。
こう言う時のハルは何か不安がある時だ。

俺「明日パパ本当に参観日行かないよ。
本当にいいのか?」
ハル「いーの」

ハルなりに俺に気を使ってるんだなと、その時は気楽に考えてた。
171 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 01:57:14.45 ID:r40dd5f3O.net
それでも親バカな俺は、コッソリ参観日に行く。

当日。
ハルにバレないよう、教室に入らず入り口の外でスタンバイ。
授業が始まるとハルはソワソワしていた。
まわりをキョロキョロ、俺がいないか確認してるんだろう。
172 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 01:58:14.62 ID:r40dd5f3O.net
担任「それではここのページ誰か読んでくれますか?」

生徒「はーい。はーい。」
親にいい所を見せるチャンス。
生徒達が張り切って手を上げる。

ハルは?
手を上げていない。
きっと恥ずかしいんだろう。

担任「それじゃみんな読めるように、段落ごとに順番に読んでいきましょう」
174 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 01:59:12.75 ID:r40dd5f3O.net
次々に朗読をする生徒達。

いよいよハルの番だ。
あれだけ毎日本読みの練習をしてるんだ。
大丈夫。頑張れ。
心の中で一生懸命応援をする親バカな俺。
175 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/08/14(木) 01:59:59.22 ID:qFdqfU8l0.net
嫌な予感しかしない
177 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:01:03.64 ID:r40dd5f3O.net
担任「次は松井君。」

ハル「は、ハイー」 緊張して語尾が上がってる。

ハル「みみ、み、みんみん…」
教室内でクスクスと笑い声がする。

ハルならできる頑張れ。

ハル「みんなでかげおくりをもういちどやらないかい…」

担任「松井君よく出来ました。
次松村さん」

ハルは顔と耳を真っ赤にしながら、ゆっくり座るとうつむいた。
178 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:01:58.97 ID:r40dd5f3O.net
上手に出来たよ。
みんなに見られて緊張したのにな。

帰ってうんと褒めてあげたいけど、今日来てるのは内緒にしてるんだ。
なんだか悔しい。

どうやらかさじぞうではなかったけど、ハルは一生懸命に読んだ。
ちゃんと出来た。
誇らしい気持ちになった。
179 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:03:13.12 ID:r40dd5f3O.net
授業も終盤。

ハル「うえーーーん」
急にハルが大声で泣き出した。

俺と目が合ってしまった瞬間の出来事。
しまった。俺がいることに気づいてしまったようだ。
担任が近づく。

授業はまだ終わってなかったけど、
教室の後ろで待機していた山下先生がハルを連れて教室を出た。
180 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:04:49.20 ID:r40dd5f3O.net
授業が終わり支援級で待機してるハルを迎えに行った。

俺「ハルー。
帰ろう。」

ハル「…」
無言で喋らないハル。

俺「すいません。御迷惑おかけして」

山下先生「いいえ。ハル君いつもなら大丈夫なのに。
人が多くて混乱したのかもしれませんね」
181 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:05:57.33 ID:r40dd5f3O.net
俺「いや、
今日は自分が参観日に来ない約束をしてたんです。

その約束を破ってしまったから泣いたんだと思います。
本当にすいません」

山下先生「いえいえ。
ハル君!お父さん迎えに来たから帰ろうね」

ハルは黙って立ち上がり、俺をスルーして教室を出た。
俺はハルを追う。
相当怒ってる。
無理もないか。
182 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:13:14.99 ID:r40dd5f3O.net
俺「ハル。
ごめんな。パパ約束破って」

ハル「…」

沈黙が続く。
俺はハルの手を繋ぎ、
俺「今日はレストラン行こうか?
ハルの好きなハンバーグ食べよw」

ハル「はい」
少し機嫌をなおす。
184 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:15:11.77 ID:r40dd5f3O.net
俺「今日は本読みうまくできてたな。

パパ本当ハルはすごいなーって驚いたよ。びっくりしたw」

ハルが急に立ち止まる

ハル「パパのうそつき。
こないやきそく(約束)したんでしょ」
また泣きだすハル。

俺「ごめんな。本当。

パパどうしてもハルの頑張ってる姿見たかったんだ。
もう来てほしくないってハルが思うなら、もう絶対に行かない。」
185 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:18:08.30 ID:r40dd5f3O.net
ハル「もういいの…エグッ」

俺はハルの頭を撫でた。

ハル「パパ…
パパぼくひとりにしないで…エグッ
ぼくパパいなくなってほしくない…エグッ」

俺「ばか。
何言ってんだよ。
パパはハルから離れたりしないよ。」

ハルの一言でこっちまで泣きそうになる。
俺は涙をこらえた。
186 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:21:24.06 ID:r40dd5f3O.net
ハル「だって…エグッ
だって…エグッ

ちいちゃんはパパいなくなるの…エグッ
ママいなくなるの…エグッ

パパ…
ぼくおりこうにするよ…エグッ
だからね…おいていかないで…エグッ」
187 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:22:43.36 ID:r40dd5f3O.net
ようやく理解した。
知ってる人は知ってると思うけど、『ちいちゃんのかげおくり』って話しがある。

戦/争時代の話なんだけど、俺もうろ覚えだから知りたい人は本を読んでほしい。
ハルはちいちゃんのかげおくりを読んで、
ちいちゃんのお父さんのように俺もいなくなってしまうんじゃないかと思ったんだ。
ちいちゃんと自分を重ね合わせたんだろう。
参観日に来て、どうしてもこの話しを俺に聞かせたくなかったんだ。
189 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:24:29.94 ID:r40dd5f3O.net
ムネに深く突き刺さるものを感じた。
苦しくなる程ハルを愛おしく想った。
自然と涙が零れる。
そしてハルがこんなに不安になるのは、俺が悪いんだとすごく理解した瞬間だった。

俺はハルを抱きしめて。
俺「パパはずっとハルと一緒だよ。

だから心配しないでいいからな。」

不安になるのは無理もない。
ハルは俺のせいで母親を失ったんだから。
190 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:25:35.69 ID:r40dd5f3O.net
ハル「やきそく(約束)?…エグッ」

俺「約束。
ゆびきりげんまん…」
俺はハルとゆびきりをした。

レストランに入りご飯を食べる頃にはハルに笑顔が戻っていたけど、
俺は複雑な気持ちだった。
192 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:28:38.55 ID:r40dd5f3O.net
ハルの不安な気持ちを、どうしても和らげてやりたい。
そう思った。

きっとハルはサリナが自分を捨てたと思ってるんだ。

ずっと母親の事を聞いてこなかったのがその証拠。
幼いながら確信したものがあったのかもしれない。

まわりの友達には、ちゃんと母親がいるんだ。
気付かないわけがない。
ハルに我慢させていることが、本当に申し訳なく感じた。
193 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:30:45.96 ID:r40dd5f3O.net
俺「ハル?
ママに会いたいか?」

ハル「ママ…?」
少し間があいた。

ハル「ううん。

パパがいるからいい」
首をふるハル。

俺「ハルが会いたいって言ったら、
ママはきっと喜ぶよ。

ママもハルとずっと会いたいって思ってたから」
194 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:32:04.54 ID:r40dd5f3O.net
ハル「…」

俺「どうした?」

ハル「パパがいるからいいの」
頑固なハル。
そこは俺に似たのかな。

帰って眠りにつくハル。

ハルの寝顔は益々サリナに似てきた。
195 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:33:11.30 ID:r40dd5f3O.net
サリナと最後に会って半年が経ち、サリナから手紙がきた。

それから今日までずっと手紙でやりとりしてる。
サリナはハルをいつだって心配していた。
自分から会いたいとは言いづらいのだろう。だから言ってこなかった。

俺からハルに会いたいか?とも聞かなかったけど、それは分かっていることだ。
俺自身ハルを会わすことに抵抗があったのかもしれない。
196 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:34:17.32 ID:r40dd5f3O.net
でももう十分だろう。

言わなくても、サリナもハルもお互いに会いたいに決まってるんだ。
それにサリナがハルを嫌いで置いていったわけじゃない事を知ってほしかった。

俺はサリナにハルを会わそうと考えた。

そしてハルを連れて、サリナに会いに行くことにしたんだ。
197 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:38:28.72 ID:r40dd5f3O.net
ハルはお気に入りの電車のおもちゃ。そしとトトロのぬいぐるみを抱きかかえている。
電車に乗って満足気に水筒のお茶をグビッと飲み干した。

前日の夜にママに会いに行くと伝えた。
ハルは何も言わなかったけどとても嬉しそうだ。
198 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:40:54.11 ID:r40dd5f3O.net
ハル「とおいの?
すぐつくの?」

俺「もう後2つ駅に止まったら着くよ」
ソワソワするハル。
何しろ4年ぶりに会うんだ。不安や緊張もある。

サリナには前もって手紙を送っていた。
番号は聞いていたけど、かける事もなかったのでもう使われていなかった。

今日行く旨を伝えたけど、手紙を確認していないのかどうやらマンションにはいないようだ。

サリナの都合もあるだろうから、会えなければ帰ればいいだろうと考えていた。
200 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:42:36.38 ID:r40dd5f3O.net
ハル「ママいないの?
だったらおうちにかえろー」

俺「いてないみたいだね。

せっかくだから隣の公園で待たせてもらおうよ?な?」

ハル「はい」

ハルはジャングルジムで楽しそうに遊んでる。
きっと複雑な気持ちなんだろう。その気持ちを隠すかのように、いつもより元気に見せるハル。
201 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:44:52.99 ID:r40dd5f3O.net
日も暮れてきた。
どうやら今日は会えそうにない。
手紙じゃ仕方ない。

近くのホテルに予約したからまた明日出直そう。

そう思い公園を出たところで、公園の横に一台のワゴン車が停まった。
202 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:46:40.09 ID:r40dd5f3O.net
サリナだ。
助手席に座っていた。
運転席の男性と親しげに会話をしている。
話し終わり、ようやく助手席から降りてくると、こちらに向かって歩いてきた。
203 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:49:08.01 ID:r40dd5f3O.net
サリナ「えっ?
俺くん?…ハル?」
驚いた顔でこちらを見ている。

俺「手紙送ってたんだけど、
もしかして見てないか?

今日行くって。」

サリナ「ごめんなさい。
ずっと忙しくて。」

俺「ごめんないきなり。

手紙で言うのもあれだとは思ったんだけど、
早く会わせたくて。

ハル連れてきた。」

サリナ「うん…」
サリナが瞳を潤ませる。
204 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:51:54.31 ID:r40dd5f3O.net
俺「ハル?
ママだぞ」

ハルは俺の後ろに隠れている。

サリナ「ハル。
久しぶりだね。

ママ!…分かる?…」

ハルは黙って頷く。

サリナがハルの目線までしゃがむと、ハルにニッコリ微笑みかけた。
205 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:53:29.37 ID:r40dd5f3O.net
サリナ「ハル!ママに抱っこさせてくれる?…」
そう言ってハルの手を引っ張り抱きかかえた。
ハルは緊張してか顔を強ばらせてる。

ハル「ママいいニオイ」

サリナ「本当?
汗臭くない?

ハル会いたかったよ…」
泣き出すサリナ。
きっとハルがママって言ってくれて嬉しかったんだ。
ずっと会いたかったに違いない。
206 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:55:00.02 ID:r40dd5f3O.net
ハルもサリナの肩に顔をうずめている。
どうやら緊張も解けたようだ。

お互いずっとこうしたかったんだ。

俺「今日は大丈夫?」

サリナ「うん大丈夫。
せまいけど良かったら泊まっていって。」

俺「俺はホテル予約してるしそこ泊まるよ。

明日夕方迎えに行くから、ハルは預けてもいいかな?」
207 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:55:10.77 ID:9uSI65fW0.net
男の影‥
208 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:55:56.48 ID:r40dd5f3O.net
サリナ「いいの?
本当に?」

俺「ハル。
ママと二人で大丈夫だよな?」

ハル「はい」
ハルが笑顔で答える。

俺「母子水入らず。積もり積もった話もあるだろうし」

そう言って番号だけ交換し、ハルをサリナに預けて俺はその場を立ち去った。
209 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 02:58:49.91 ID:r40dd5f3O.net
翌日サリナが、どうしてもハルと動物園に行きたいと言ったのでハルがいいならと承諾した。

久しぶりなんだし断る理由もない。

もう一泊してサリナがハルを俺の家まで連れて来ることになったので、俺は一足先に一人で帰宅することになった。
210 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 03:01:01.43 ID:r40dd5f3O.net
今日はここまでにします。
次書く時に最後まで書きます。

こんな時間まで付き合ってくれてる方、どうもありがとう。

勝手に止めてまた勝手に続き書いてるけど、その辺はスルーしてください。
212 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/08/14(木) 03:02:07.95 ID:kndRjBeG0.net
お疲れ様でした!
213 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/08/14(木) 03:02:44.22 ID:3dnKmD69O.net
>>210
乙です
楽しみに待ってます
カスって言ってごめんなさい
214 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/08/14(木) 03:02:44.30 ID:4mX8qHFQ0.net
>>210
ありがとう
また明日?でいいのかな?
まってるよん
215 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/08/14(木) 03:05:23.28 ID:vb5YBBxqO.net
オープンスレで書いてるのも1さん?
216 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/08/14(木) 03:05:56.48 ID:3dnKmD69O.net
>>215
kwsk
217 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/08/14(木) 03:09:37.77 ID:9uSI65fW0.net
明日も頼むな
楽しみにしてるぞ!
218 : クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ 2014/08/14(木) 03:10:24.58 ID:r40dd5f3O.net
明日書けるか分からないけど近々書きます。
別スレは知らない。
昨日まで殆ど2ちゃんは覗いてないから。
229 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/08/14(木) 08:04:09.28 ID:bbGmKAAbi.net
先が判ってると複雑な気分だな
前に書いたのはウッソだよー
とか言ってくんないかな
230 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/08/14(木) 08:33:18.72 ID:C3hYqdK70.net
ちいちゃんの話で泣いてしまったよ

大切な人とずっと一緒なんて
ホントは無理なんだって思った。
だから最後までそばにいてやりたいなと。
チラ裏みたいですまないが、家族を大切にしようと思わせてくれるクズ(こう呼びたくはないが)に感謝。
231 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/08/14(木) 08:53:43.22 ID:z/NrBmkH0.net
続きはあると思っていたから今の所は想定の範囲内
これからの持って行き方だけ見てる

他のスレとかは気にしないでいいだろうね
次の投下まで適度に保守
234 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/08/14(木) 15:43:58.28 ID:IdARgo6iI.net
次で最後かー、、
複雑だな
235 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/08/14(木) 15:48:43.72 ID:9KsuM52i0.net
ほんとに泣いてしまった…

次で全部なのかー…
終わらせて欲しくないけど早く読みたい!
237 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/08/14(木) 15:55:46.48 ID:9KsuM52i0.net
そしてちいちゃんのかげおくりよんだよ!
ハルちゃんは自分と重ねちゃったんだね…
とっても素直で優しい子だね。

ハルちゃんのためにも1さん元奥さんみんなのために
乗り越えて「一緒に暮らそう」って言って欲しかった…

っていうのはやっぱり勝手な話だよね…過去の話だし…
238 : 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/08/14(木) 16:01:21.81 ID:UKq9QRgY0.net
久しぶりに覗いたら再開してた
最後楽しみにしています結末はあれだけど

リンクは記事の投稿が完了次第、繋がるようになっております
関連記事:【前編】 21:39公開・【中編】 22:39公開・【後編】 23:39公開


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